XDR (Extended Detection and Response)は、サイバー攻撃の事後対処として、万が一脅威がユーザ環境に侵入した際に、攻撃の痕跡を検知、可視化することでインシデントの調査、原因特定、対処を行う機能です。EDR (Endpoint Detection and Response)は、エンドポイントに限定した機能ですが、XDRはエンドポイントに加えて、ネットワークやサーバ、メールなど複数レイヤの情報を相関分析することで、サイバー攻撃の全体像を可視化して対処できます。
EDR(Endpoint Detection and Response)は、エンドポイント(クライアント端末、サーバなど)において実行されたプロセスのアクティビティを常時記録し、攻撃者による不正な挙動の兆候を検知します。また、攻撃の全体像の可視化や、リモートによるエンドポイントの隔離機能などを提供することで、インシデントの根本原因の効率的な調査と迅速な対応を支援します。
MDR(Managed Detection and Response)とは、サイバー攻撃の兆候を監視し、脅威を発見した際に対処を行うSOCを支援するアウトソーシングサービスです。サービスの中核としてXDR(Extended Detection and Response)やSIEM(Security Information and Event Management)が用いられます。
RaaS(Ransomware as a Service)とは、ランサムウェア本体や身代金要求のためのインフラなどランサムウェア攻撃に必要な一式を「サービス」として提供するものであり、サイバー犯罪のビジネスモデルの1つです。RaaSが登場したことで、技術的な知識を持たないサイバー攻撃者でも自分たちが狙う対象に対して容易にランサムウェア攻撃を仕掛けることが可能になりました。
Zerologonは、MicrosoftのNetlogonプロセスの暗号化における脆弱性であり、Microsoft Active Directoryドメインコントローラに対する攻撃を可能にします。Zerologonを利用すると、ハッカーはルートドメインコントローラを含む任意のコンピュータになりすますことができます。
SIEM(Security Information and Event Management)とは、サイバーセキュリティの監視・検出・調査を行うためのソリューションです。SIEMはネットワークやシステムにおいて発生するイベントログを収集し、管理・分析をすることで、セキュリティインシデントの早期発見や、迅速な対応に寄与します。
SASE(サシー:Secure Access Service Edge)は、Gartnerが2019年に提唱したネットワークセキュリティモデルです。SD-WANやプロキシといったネットワーク機能、セキュアウェブゲートウェイ(SWG)やIDS/IPSなどのセキュリティ機能を統合し、クラウドサービスとして提供することで、境界線防御では守り切れないリモート環境やクラウド環境を脅威から保護しよう、と提唱された概念です。