堀場製作所の中長期経営計画「MLMAP2028」を支えるサイバーセキュリティ戦略とは?~2024 Risk to Resilienceへの意気込み
2023年に創立70周年を迎えた堀場製作所。8月1日「2024 Risk to Resilience World Tour Japan大阪」に登壇される同社DX戦略センター センター長 栗田 英正氏に、同カンファレンスへの期待について語っていただきました。
創立70周年を迎えた計測機器の”雄”、堀場製作所
1953年1月に創立し、2023年に創立70周年を迎えた堀場製作所。自動車や環境用計測機器の開発・製造事業を中心に高い市場シェアを誇り、近年は半導体分野での需要拡大で著しく成長しています。2024年2月には、2028年に売上高4,500億円、営業利益800億円を目指す中期経営計画(中計)「MLMAP2028※」を発表しました。
※MLMAP:Mid-Long Term Management Plan。
今回は、同社の「MLMAP2028」を支えるDX戦略のキーマンである、同社ディストリビューション&DX本部DX戦略センター センター長 栗田 英正氏に、8月1日大阪で登壇される「2024 Risk to Resilience World Tour Japan」への期待感についてお聞きしました。
堀場製作所の中長期経営計画「MLMAP2028」とは?
2024年2月に策定された同社の中長期経営計画「MLMAP2028」は、「3つの注力分野における社会課題解決をめざす事業戦略」、「ホリバリアン※の力を最大限引き出す人財戦略」、「ソーシャル・インパクトを生み出すサステナビリティ戦略」という3つの戦略により、2028年に売上高4,500億円、営業利益800億円を目指す、野心的な事業計画です。
※ホリバリアン:同社グループの従業員のこと。
図:堀場製作所の中期経営計画概要(同社HPより)
この事業戦略の推進においては、「グローバル経営基盤の強化」が必須である、と同社は明言しています。これらを有機的に結び付け、最大限の効果を発揮するカギが「DX戦略」に基づいたITの活用というわけです。
図:堀場製作所の「グローバル経営基盤の強化」のポイント(同社HPより)
(株)堀場製作所ディストリビューション&DX本部DX戦略センター センター長
栗田 英正氏
栗田氏は、まず「DXの加速とともに、“セキュリティの加速”も必要」とインタビューの口火を切りました。その背景には前述のMLMAP2028(または中長期経営計画)の策定とともに、「守らなければいけない情報資産が増えている」と実感していると言います。これと同時に、外的なサイバー脅威の巧妙化も相まって、対応しなければならないサイバーリスクが、“広く・深くなっている”とも付け加えました。
そのような状況の中、堀場製作所とトレンドマイクロは2000年代から長期的な関係性を築いてきており、栗田氏は、サイバー脅威の変遷に関する情報提供や問い合わせ対応の迅速さ、トレーニング提供の実績などから、「トレンドマイクロは、サイバーセキュリティにおける心強い重要なパートナーである」と言います。
栗田氏は、サイバーリスクの防御の観点からの課題として、継続的な情報資産の把握と重要度の特定を筆頭にあげました。1970年代からグローバル進出をしてきた同社だからこそ感じる、グローバル化の推進とともに、サプライチェーンの管理などサイバーリスクの増大の懸念も語っていただきました。
当カンファレンスへの期待感・来場者へのメッセージ
今回の栗田氏の講演では、同社の事業戦略の軸となるAI活用も含めたDX戦略の概要、そして、そのDX戦略を支えるサイバーセキュリティ戦略をお話しいただきます。
今の自社の予防策が最善なのか?その立ち位置を確認したい―。このカンファレンスに参加いただく多くのセキュリティリーダーの方が感じているであろう不安を、栗田氏は率直にお話しされました。
「今回の講演を通して、特にグローバル化に伴う悩みなどをお持ちの方の共感を得たいし、つながりを持ちたい」、「サイバー犯罪者同士がつながっているのだから、防御側もノウハウや共有感の醸成など、つながりを持つべき」ともお話しいただきました。
ぜひ、栗田氏のセッションを通して、サイバーリスクコントロールを担当される方同士の“つながり“を持つきっかけとしていただければ幸いです。
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