解析者: Jaime Benigno Reyes   

 別名:

Worm.Win32.Vobfus.eugf (Kaspersky); Win32/Pronny.LZ worm (Nod32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 フラッシュドライブを介した感染活動, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ワームは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

  詳細

ファイルサイズ 172,032 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年12月12日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • {removable drive letter}:\x.mpeg

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\{random folder name}\{random file name}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Profile%\{random folder name}

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name} = {random file name} = "%User Profile%\{random folder name}\{random file name}.exe /{random character}"

ワームは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • {random file name}.lnk

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UACDisableNotify = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\WindowsUpdate\
AU
NoAutoUpdate = "1"

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\Love You.exe
  • {removable drive letter}:\Money.exe
  • {removable drive letter}:\Nude.exe
  • {removable drive letter}:\Sex.exe
  • {removable drive letter}:\{random file name}.exe

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open={random file name}.exe
icon={random file name}.exe,0

or

{garbage characters}
[autorun]
{garbage characters}
open={random}.eXE
{garbage characters}
ACTION={random number}
UseautopLAY=1
{garbage characters}

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}k{random number}.com
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}k{random number}.edu
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}k{random number}.net
  • {BLOCKED}1.{BLOCKED}k{random number}.org

ワームは、ダウンロードしたファイルを実行します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

ワームは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

ワームは、以下のいずれかのファイルが存在している場合、自身を終了します。

  • sbiedll.dll (Sandboxie component)
  • snxhk.dll (AVAST component)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.340.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年12月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.341.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年12月13日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_PRONNY.IUY」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name} = "%User Profile%\{random folder name}\{random file name}.exe /{random character}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UACDisableNotify = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\AU
    • NoAutoUpdate = "1"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\{random folder name}

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\{random file name}.lnk
  • {removable drive letter}:\Favourites.lnk
  • {removable drive letter}:\Movies.lnk
  • {removable drive letter}:\Music.lnk
  • {removable drive letter}:\Passwords.lnk
  • {removable drive letter}:\Pictures.lnk
  • {removable drive letter}:\Private.lnk
  • {removable drive letter}:\Search.lnk
  • {removable drive letter}:\Secret Folder.lnk
  • {removable drive letter}:\x.mpeg

手順 9

「WORM_PRONNY.IUY」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • [autorun]
  • open={random file name}.exe
  • icon={random file name}.exe,0
  • or
  • {garbage characters}
  • [autorun]
  • {garbage characters}
  • open={random}.eXE
  • {garbage characters}
  • ACTION={random number}
  • UseautopLAY=1
  • {garbage characters}

手順 10

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_PRONNY.IUY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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