解析者: Nice Yutuc   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 1,415,146 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年11月17日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\J_Y.exe
  • %Windows%\J_Y.WoRm.Jpg

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System%\dllcache\brofnet.cm
  • %System%\dllcache\cweener.xr
  • %System%\dllcache\date.avi
  • %System%\dllcache\mrahamX.pro
  • %System%\dllcache\NET14.COM
  • %System%\dllcache\nvsvc32.com
  • %System%\dllcache\PLURPP.COM
  • %System%\dllcache\reotspnwy16.dll
  • %System%\dllcache\secux32.exe
  • %System%\dllcache\SuStur32.exe
  • %System%\dllcache\varnal16.ber
  • %System%\dllcache\xorebro.pif

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\J_Y.exe
  • %Windows%\J_Y.WoRm.Jpg

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
J_Y = "%Windows%\J_Y.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\.cha

HKEY_CLASSES_ROOT\ChatFile

HKEY_CLASSES_ROOT\irc\Shell\
open\ddeexec

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.cha

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
ChatFile

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SRVStarter_sys32

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe J_Y.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Uninstall\
mIRC
UninstallString = ""%System%\dllcache\nvsvc32.com" -uninstall"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%Program Files%\mIRC\uninstall.exe _?=%Program Files%\mIRC」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • J_Y.exe
  • J_Y.WoRm.Jpg

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
shellexecute=WScript //d //b //H:WScript /e:vbscript J_Y.jpg

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.580.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年11月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.581.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年11月18日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_OTORUN.ZYN」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "Explorer.exe J_Y.exe"
      To: Shell = "Explorer.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall\mIRC
    • From: UninstallString = ""%System%\dllcache\nvsvc32.com" -uninstall"
      To: UninstallString = "%Program Files%\mIRC\uninstall.exe _?=%Program Files%\mIRC"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • .cha
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • ChatFile
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\irc\Shell\open
    • ddeexec
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • .cha
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes
    • ChatFile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • SRVStarter_sys32
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • J_Y

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\dllcache\brofnet.cm
  • %System%\dllcache\cweener.xr
  • %System%\dllcache\date.avi
  • %System%\dllcache\mrahamX.pro
  • %System%\dllcache\NET14.COM
  • %System%\dllcache\nvsvc32.com
  • %System%\dllcache\PLURPP.COM
  • %System%\dllcache\reotspnwy16.dll
  • %System%\dllcache\secux32.exe
  • %System%\dllcache\SuStur32.exe
  • %System%\dllcache\varnal16.ber
  • %System%\dllcache\xorebro.pif

手順 7

「WORM_OTORUN.ZYN」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
shellexecute=WScript //d //b //H:WScript /e:vbscript J_Y.jpg

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_OTORUN.ZYN」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください