解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 別名:

Trojan.VBS.Agent.gi (Kaspersky), Worm:VBS/Slogod.L (Microsoft), VBS/Autorun.worm.k (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ VBS
メモリ常駐 はい
発見日 2011年6月15日
ペイロード ファイルの削除, ファイルの作成, システムのレジストリの変更

侵入方法

マルウェアは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\FAantivirus.vbs

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • {DRIVE}:\autorun.inf - detected as VBS_AUTORUN.FEG

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • wscript.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKLM\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "%System%\userinit.exe, %System%\wscript.exe %System%\FAantivirus.vbs"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\userinit.exe,」となります。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %SYSTEM%\8bu.exe
  • %SYSTEM%\New Folder.exe
  • %SYSTEM%\New_Folder.exe
  • %SYSTEM%\True Love.exe
  • %SYSTEM%\True_Love.doc.exe
  • %SYSTEM%\True_Love.exe
  • %SYSTEM%\autorun.inf
  • %SYSTEM%\blastclnnn.exe
  • %SYSTEM%\boot.vbs
  • %SYSTEM%\dxdlg.exe
  • %SYSTEM%\hb1.com
  • %SYSTEM%\kinza.exe
  • %SYSTEM%\sccvhsot.exe
  • %SYSTEM%\scvvhsot.exe
  • %SYSTEM%\sevhost.com
  • %SYSTEM%\sevhost.exe
  • %SYSTEM%\ssvchost.exe
  • %SYSTEM%\true_love.exe
  • %SYSTEM%\wprop.exe
  • %WINDOWS%\8bu.exe
  • %WINDOWS%\New Folder.exe
  • %WINDOWS%\New_Folder.exe
  • %WINDOWS%\True Love.exe
  • %WINDOWS%\True_Love.doc.exe
  • %WINDOWS%\True_Love.exe
  • %WINDOWS%\blastclnnn.exe
  • %WINDOWS%\boot.vbs
  • %WINDOWS%\dxdlg.exe
  • %WINDOWS%\hb1.com
  • %WINDOWS%\kinza.exe
  • %WINDOWS%\sccvhsot.exe
  • %WINDOWS%\scvvhsot.exe
  • %WINDOWS%\sevhost.com
  • %WINDOWS%\sevhost.exe
  • %WINDOWS%\ssvchost.exe
  • %WINDOWS%\true_love.exe
  • %WINDOWS%\wprop.exe
  • {DRIVE}:\ravmon.exe
  • {DRIVE}:\autorun.inf
  • {DRIVE}:\sxs.exe
  • {DRIVE}:\kinza.exe
  • {DRIVE}:\SCVVHSOT.exe
  • {DRIVE}:\New Folder.exe
  • {DRIVE}:\Autorun.inf
  • {DRIVE}:\isetup.exe
  • {DRIVE}:\explorer.exe
  • {DRIVE}:\smss.exe
  • {DRIVE}:\winfile.exe
  • {DRIVE}:\run.wsh
  • %SYSTEM ROOT%\killvbs.vbs
  • %SYSTEM ROOT%\VirusRemoval.vbs
  • %SYSTEM ROOT%\CleanVirus.vbs
  • %SYSTEM ROOT%\Boot.vbs
  • %SYSTEM ROOT%\Program Files\Bonjour\mdnsNSP.dll
  • %SYSTEM ROOT%\Program Files\Bonjour\mdnsResponder.exe

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Window Title = "Fusion|Ace Enterprises"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFolderOptions = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\
Microsoft\Windows\System
DisableCMD = "0"

HKLM\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
CurrentBuild = "1.511.1 () (Obsolete data - do not use)"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = "http://www.socio.fusionace.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Defined}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
ProductId = "55274-640-1011873-23573"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{User Product ID}」となります。)

感染活動

マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

その他

削除されるファイルは、他のマルウェアによって作成された不正なファイルです。マルウェアは、感染コンピュータ内の他のマルウェアを削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.226.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年6月15日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「VBS_FAKEAV.SMW」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

註:検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
  • wscript.exe

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • Window Title=Fusion|Ace Enterprises
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableTaskMgr=0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableRegistryTools=0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • NoFolderOptions=0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Windows\System
    • DisableCMD=0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • CheckedValue=1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • CurrentBuild=1.511.1 () (Obsolete data - do not use)

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKLM\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit=%System%\userinit.exe, %System%\wscript.exe  %System%\FAantivirus.vbs
      To: Userinit=%System%\userinit.exe,
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Start Page=http://www.{BLOCKED}o.fusionace.com
      To: Start Page={User Define}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • From: ProductId=55274-640-1011873-23573
      To: ProductId={User Product ID}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「VBS_FAKEAV.SMW」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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