解析者: Erika Bianca Mendoza   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、2011年「Annual Meeting of the New Champions(ニュー・チャンピオン年次総会)」の参加者を狙ったスパム攻撃に関連します。スパムメールに添付されているファイルは、このマルウェアを作成します。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。

  詳細

ファイルサイズ 28,672 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年9月7日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_PDFKA.DP
  • TROJ_PDFKA.DQ
  • TROJ_PIDIEF.DVD

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\adobeupd.exe

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\Adobe Center.lnk
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup\Adobe Center.lnk

(註: %User Startup%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup " です。. %System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • HTTPW-GNIK
  • MAINHTTP
  • RMTCURR

ダウンロード活動

マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • bbc.{BLOCKED}bs.com
  • {BLOCKED}otel.3-a.net

マルウェアは、感染コンピュータの情報(ホスト名およびMACアドレス)で上記のWebサイトにWebサイトにアクセスしてファイルをダウンロードします。ただし、情報公開日現在、他のファイルのダウンロードは行われませんでした。

その他

マルウェアは、実行されると、以下のファイルが実行中であるかを確認します。

  • %User Temp%\adobeupd.EXE

マルウェアは、上記のファイルが確認できなかった場合、以下のフォルダ内に自身のコピーを作成し、実行します。そして、最初に実行したファイルを削除します。

  • %User Temp%

マルウェアは、以下のファイルの実行する機能を備えていますが、このファイルは存在しません。

  • tTrp.cgi

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.408.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年9月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.409.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年9月8日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_SYSWRT.DVD」を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 3

「TROJ_SYSWRT.DVD」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Startup%\Adobe Center.lnk
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup\Adobe Center.lnk

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_SYSWRT.DVD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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