TROJ_SYSWRT.DVD
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
- マルウェアタイプ: トロイの木馬型
- 破壊活動の有無: なし
- 暗号化: なし
- 感染報告の有無: はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
マルウェアは、2011年「Annual Meeting of the New Champions(ニュー・チャンピオン年次総会)」の参加者を狙ったスパム攻撃に関連します。スパムメールに添付されているファイルは、このマルウェアを作成します。
マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。
詳細
侵入方法
マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。
マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
- TROJ_PDFKA.DP
- TROJ_PDFKA.DQ
- TROJ_PIDIEF.DVD
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %User Temp%\adobeupd.exe
(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %User Startup%\Adobe Center.lnk
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup\Adobe Center.lnk
(註: %User Startup%フォルダは、通常、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows NTの場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows 2000、XP、Server 2003の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup " です。. %System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- HTTPW-GNIK
- MAINHTTP
- RMTCURR
ダウンロード活動
マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。
- bbc.{BLOCKED}bs.com
- {BLOCKED}otel.3-a.net
マルウェアは、感染コンピュータの情報(ホスト名およびMACアドレス)で上記のWebサイトにWebサイトにアクセスしてファイルをダウンロードします。ただし、情報公開日現在、他のファイルのダウンロードは行われませんでした。
その他
マルウェアは、実行されると、以下のファイルが実行中であるかを確認します。
- %User Temp%\adobeupd.EXE
マルウェアは、上記のファイルが確認できなかった場合、以下のフォルダ内に自身のコピーを作成し、実行します。そして、最初に実行したファイルを削除します。
- %User Temp%
マルウェアは、以下のファイルの実行する機能を備えていますが、このファイルは存在しません。
- tTrp.cgi
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
「TROJ_SYSWRT.DVD」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは Process Explorer に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Startup%\Adobe Center.lnk
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup\Adobe Center.lnk
手順 5
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_SYSWRT.DVD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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