解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 別名:

Trojan.Win32.Autoit.acj (Kaspersky), Worm:AutoIt/Drathmot.A (Microsoft), W32.Harakit (Symantec), Win32/Autoit.EP.Gen (ESET-NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

  詳細

ファイルサイズ 17,619,64 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年12月13日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\Tasks\At1.job ← Scheduled Task

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\deathDrive.exe
  • %Windows%\ rundll32.exe
  • %System%\deathDrive.ddrv

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Yahoo Messengger = "%System%\ rundll32.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
system
DisableRegistryTools = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
system
ConfirmFileDelete = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
system
DisableTaskMgr = 0

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFind = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFolderOptions = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoWelcomeScreen = 1

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\.docx
(Default) = "corrupted document"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"Word.Document.12"」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\.mp3
(Default) = "Application"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"mp3file"」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\.xlsx
(Default) = "corrupted document"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"Excel.Sheet.12"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
OriginalWallpaper = "%Windows%\doom.jpg"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoDriveTypeAutoRun = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「91」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe rundll32.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"Explorer.exe"」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • New Song.exe

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、以下のファイル名を用いて、ネットワーク共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • Workgroup Documents.exe

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_UTOTI.AUS」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.ddrv
    • (Default) = "exefile"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • ConvertedWallpaper = "%Windows%\doom.jpg"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\WorkgroupCrawler\Shares
    • shared = "\Workgroup Documents.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\system
    • DisableRegistryTools = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\system
    • ConfirmFileDelete = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\system
    • DisableTaskMgr = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • NoFind = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • NoFolderOptions = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • NoWelcomeScreen = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Yahoo Messengger = "%System%\ rundll32.exe"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.docx
    • From: (Default) = "corrupted document"
      To: (Default) = "Word.Document.12"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.mp3
    • From: (Default) = "Application"
      To: (Default) = "mp3file"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\.xlsx
    • From: (Default) = "corrupted document"
      To: (Default) = "Excel.Sheet.12"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
    • From: OriginalWallpaper = "%Windows%\doom.jpg"
      To: OriginalWallpaper = ""
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = dword:00000002
      To: Hidden = dword:00000001
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = dword:00000001
      To: HideFileExt = dword:00000000
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = dword:00000000
      To: ShowSuperHidden = dword:00000001
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • From: NoDriveTypeAutoRun = dword:00000001
      To: NoDriveTypeAutoRun = dword:00000091
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "Explorer.exe  rundll32.exe"
      To: Shell = "Explorer.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Windows%\Tasks\At1.job

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_UTOTI.AUS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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