解析者: Michael Cabel   

 別名:

Microsoft: Worm:Win32/Katar.A; Mcafee: W32/Autorun.worm.aaaz; Symantec: W32.Harakit

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 ワームは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

ワームは、 Windows のタスクスケジューラを使い、「スケジュールされたタスク」を追加します。これにより、作成された自身のコピーが実行されます。

ワームは、レジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

ワームは、ネットワークドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 581,120 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年11月29日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

ワームは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\KHATRA.exe
  • %Windows%\Xplorer.exe
  • %Windows%\KHATARNAKH.exe
  • %System%\KHATRA.exe
  • %Windows%\system\gHost.exe
  • %Application Data%\Microsoft\CD Burning\KHATRA.exe
  • %Application Data%\Microsoft\CD Burning\winxp.exe
  • %Application Data%\Microsoft\CD Burning\New Folder(3).exe

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。. %Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。. %Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Windows%\inf\Autoplay.inF

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

ワームは、 Windows のタスクスケジューラを使い、「スケジュールされたタスク」を追加します。これにより、作成された自身のコピーが実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
G_Host = %Windows%\System\gHost.exe /Reproduce

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Xplorer = ""%Windows%\Xplorer.exe" /Windows"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "%System%\KHATRA.exe"

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Windows
load = "%System%\KHATRA.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""」となります。)

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Nico Mak Computing\
WinZip\caution
NoUnsafeTypeCautionForSCR = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Nico Mak Computing\
WinZip\caution
NoUnsafeTypeCautionForEXE = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Window Title = "Internet Exploiter"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoControlPanel = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\FWCFG
EnableFileTracing = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\FWCFG
EnableConsoleTracing = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\FWCFG
FileTracingMask = dword:ffff0000

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\FWCFG
ConsoleTracingMask = ffff0000

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\FWCFG
MaxFileSize = 00100000

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
AtTaskMaxHours = 0

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoDriveTypeAutoRun = ff

(註:変更前の上記レジストリ値は、「91」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\mnmsrvc
Start = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\NtmsSvc
Start = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\ProtectedStorage
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\RDSessMgr
Start = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\TermService
Start = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\TlntSvr
Start = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\upnphost
Start = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「3」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\KHATRA.exe = "%System%\KHATRA.exe:*:Enabled:System"

感染活動

ワームは、ネットワークドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.660.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年11月29日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • G_Host = %Windows%\System\gHost.exe /Reproduce
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Xplorer = %Windows%\Xplorer.exe /Windows
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = %System%\KHATRA.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Nico Mak Computing\WinZip\caution
    • NoUnsafeTypeCautionForSCR = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Nico Mak Computing\WinZip\caution
    • NoUnsafeTypeCautionForEXE = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • Window Title = Internet Exploiter
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableRegistryTools = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • NoControlPanel = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing\FWCFG
    • EnableFileTracing = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing\FWCFG
    • EnableConsoleTracing = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing\FWCFG
    • FileTracingMask = dword:ffff0000
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing\FWCFG
    • ConsoleTracingMask = ffff0000
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing\FWCFG
    • MaxFileSize = 00100000
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\KHATRA.exe = %System%\KHATRA.exe:*:Enabled:System

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Windows
    • From: load = %System%\KHATRA.exe
      To:
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Explorer
    • From: NoDriveTypeAutoRun = ff
      To: 91
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\mnmsrvc
    • From: Start = 2
      To: 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\NtmsSvc
    • From: Start = 2
      To: 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ProtectedStorage
    • From: Start = 4
      To: 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\RDSessMgr
    • From: Start = 2
      To: 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\TermService
    • From: Start = 2
      To: 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\TlntSvr
    • From: Start = 2
      To: 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\upnphost
    • From: Start = 2
      To: 3
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = 4
      To: 2

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Windows%\inf\Autoplay.inF

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_UTOTI.AAE」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。マイクロソフト製品に関連したファイルのみに修復されます。このマルウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run

Note: Restore the modified autostart registry entries from backup. You may also reinstall the applications related to the modified registry entries in this registry hive.HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run


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