解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

Worm:Win32/Tupym.A(Microsoft), Worm.Win32.Tupym.A (v)(Sunbelt), Worm.Win32.Nuqel(Ikarus), Win32/Autoit.EB worm(Eset)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 フラッシュドライブを介した感染活動, インスタントメッセンジャ(IM)を介した感染活動

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 631,163 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年4月5日
ペイロード プロセスの強制終了, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\autorun.ini - copy of {Drive Letter}:\autorun.inf
  • %Desktop%\autorun.ini (for Windows 7 and Vista) -copy of {Drive Letter}:\autorun.inf

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\system3_.exe
  • %System%\system3_.exe
  • %Desktop%\system3_.exe (for Windows 7 and Vista)

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\デスクトップ"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\デスクトップ" です。)

ワームは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Yahoo Messengger = "%System%\system3_.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Yahoo Messengger = "%Desktop%\system3_.exe" (for Windows 7 and Vista)

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe system3_.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間になるとワームが実行されます。

  • Weekly 9:00 AM

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\
Microsoft\Internet Explorer

HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\
Microsoft\Internet Explorer\Control Panel

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Internet Explorer

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Internet Explorer\Control Panel

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
WorkgroupCrawler\Shares
shared = "\New Folder.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
GlobalUserOffline = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
NofolderOptions = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
AtTaskMaxHours = "0"

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = "http://www.mydreamworld.50webs.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{default page}」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = "http://www.advgoogle.blogspot.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{default page} (for Windows 7 and Vista)」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Schedule
NextAtJobId = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Default_Page_URL = "http://www.mydreamworld.50webs.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{default page}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Default_Search_URL = "http://www.mydreamworld.50webs.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{default page}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Search Page = "http://www.mydreamworld.50webs.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{default page}」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = "http://www.mydreamworld.50webs.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{default page}」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内でフォルダを検索し、検索したフォルダ内に "<フォルダ名>.EXE" として自身のコピーを作成します。

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Drive Letter}:\New Folder.exe
  • {Drive Letter}:\system3_.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[Autorun]
Open=system3_.exe
Shellexecute=system3_.exe
Shell\Open\command=system3_.exe
Shell=Open

ワームは、以下のインスタントメッセンジャ(IM)を用いて、メッセージを送信します。このメッセージにはリンクが含まれており、リンク先のリモートサイトには、自身のコピーが組み込まれています。

  • Yahoo Messenger.exe
  • googletalk.exe

プロセスの終了

ワームは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • game_y.exe
  • cmd.exe

情報漏えい

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • www.{BLOCKED}1.{BLOCKED}y.com/sdb000{random digit}/setting.ini

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.842.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年4月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.843.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年4月8日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Internet Explorer
  • HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Internet Explorer

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Yahoo Messengger = "%System%\system3_.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Yahoo Messengger = "%Desktop%\system3_.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\WorkgroupCrawler\Shares
    • shared = "\New Folder.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • GlobalUserOffline = "0"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Start Page = "http://www.mydreamworld.50webs.com"
      To: Start Page = {default page}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Start Page = "http://www.advgoogle.blogspot.com"
      To: Start Page = {default page} (for Windows 7 and Vista)
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Schedule
    • From: NextAtJobId = "2"
      To: NextAtJobId = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Default_Page_URL = "http://www.mydreamworld.50webs.com"
      To: Default_Page_URL = {default page}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Default_Search_URL = "http://www.mydreamworld.50webs.com"
      To: Default_Search_URL = {default page}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Search Page = "http://www.mydreamworld.50webs.com"
      To: Search Page = {default page}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • From: Start Page = "http://www.mydreamworld.50webs.com"
      To: Start Page = {default page}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Shell = "Explorer.exe system3_.exe"
      To: Shell = Explorer.exe

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\Tasks\At1.job
  • %System%\autorun.ini
  • %Desktop%\autorun.ini

手順 7

「WORM_TUPYM.A」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]


[Autorun]
Open=system3_.exe
Shellexecute=system3_.exe
Shell\Open\command=system3_.exe
Shell=Open

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_TUPYM.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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