解析者: JessaD   

 別名:

W32.Traxg@mm (Symantec), Worm:Win32/Wukill.BS (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 すべての論理ドライブ内に自身のコピーを作成

ワームは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

ワームは、すべてのドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年1月31日

侵入方法

ワームは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %WINDOWS%\Document.exe
  • %WINDOWS%\WINDOWS.exe

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • {drive}:\Nethood.htm - detected as HTML_TRAXG.A
  • {drive}:\folder.htt - detected as HTML_TRAXG.A
  • %system root%\net.txt

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このワームは実行されます。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
TempCom = {malware copy}.com

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Netlogon\Parameters
DynamicSiteName = Default-First-Site-Name

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Setup
KaV300XP = 0

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
CabinetState
FullPath = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Explorer\CabinetState
FullPath = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Explorer\Advanced
Hidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、すべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • Ghost.bat
  • WINDOWS.exe

ワームは、すべてのドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、スパム活動の過程で、メッセージを作成します。この送信用メッセージには、以下の詳細が記載されています。

From: {e-mail address of the infected user}
To: {e-mail address in the Outlook Address book}
Subject: ?????
Message body: ??????Document???????????????
Attachment: Document.exe

作成活動

ワームは、作成したファイルの属性を以下のように設定します。

  • Hidden
  • System
  • Read Only

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.804.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年1月31日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_TUFIK.AG」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    HTML_TRAXG.A

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_TUFIK.AG」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • TempCom = {malware copy}.com
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Netlogon\Parameters
    • DynamicSiteName = Default-First-Site-Name
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Setup
    • KaV300XP = 0

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = 0
      To: Hidden = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = 1
      To: HideFileExt = 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\CabinetState
    • From: FullPath = 1
      To: FullPath = 0
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\CabinetState
    • From: FullPath = 1
      To: FullPath = 0
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = 0
      To: Hidden = 1

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  %system root%\net.txt

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_TUFIK.AG」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください