解析者: Kathleen Notario   

 別名:

Trojan.Gen.2 (Symantec); Worm:Win32/Slenfbot (Microsoft); Trojan-Dropper.Win32.Injector.ahnl (Kaspersky);

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、IRCサーバに接続します。 ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 136,704 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年1月6日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, ファイルのダウンロード

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\wmpkh32.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • S3xY!

ワームは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
WinMedia Server = "%System%\wmpkh32.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\
Layers
%System%\wmpkh32.exe = "DisableNXShowUI"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\DomainProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\wmpkh32.exe = "%System%\wmpkh32.exe:*:Enabled:WinMedia Server"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\wmpkh32.exe = "%System%\wmpkh32.exe:*:Enabled:WinMedia Server

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • DrvInf.{random CLSID}

ワームは、ネットワークドライブ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {Network Drive}:\DrvInf.{random CLSID}\drvinf-x{random numbers}.core

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Removable Drive}:\DrvInf.{random CLSID}\drvinf-x{random numbers}.core

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage characters}
[Autorun]
;{garbage characters}
open=CMD /C START DrvInf.{random CLSID}\drvinf-x{random numbers}.core
;{garbage characters}
icon=%windir%\system32\SHELL32.dll,3
;{garbage characters}
action=Open drive to browse contents.
;{garbage characters}
shell\open=Open
;{garbage characters}
shell\open\command=CMD /C START DrvInf.{random CLSID}\drvinf-x{random numbers}.core
;{garbage characters}
shell\open\default=1
;{garbage characters}
useautoplay=1
;{garbage characters}

バックドア活動

ワームは、以下のいずれかのIRCサーバに接続します。

  • s27.{BLOCKED}ids.su

ワームは、以下のいずれかのIRCチャンネルに接続します。

  • ##ops

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute files
  • Scan ports
  • Send instant messages
  • Update itself

プロセスの終了

ワームは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • TEATIMER.EXE
  • MRT.EXE
  • MRTSTUB.EXE
  • TCPVIEW.EXE
  • HIJACKTHIS.EXE
  • MSMPENG.EXE
  • MSASCUI.EXE
  • MPCMDRUN.EXE
  • USBGUARD.EXE
  • BILLY.EXE
  • AADRIVE32.EXE

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版ファイルをダウンロードします。

  • http://vps318.{BLOCKED}ackupsvc.su/net/3x1.zip
  • http://vps490.{BLOCKED}ackupsvc.su/net/3x1.zip

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.690.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年1月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.691.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年1月7日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WinMedia Server = "%System%\wmpkh32.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\AppCompatFlags\Layers
    • %System%\wmpkh32.exe = "DisableNXShowUI"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\DomainProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\wmpkh32.exe = "%System%\wmpkh32.exe:*:Enabled:WinMedia Server"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\wmpkh32.exe = "%System%\wmpkh32.exe:*:Enabled:WinMedia Server

手順 4

「WORM_SLENBOT.LFM」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • ;{garbage characters}
  • [Autorun]
  • ;{garbage characters}
  • open=CMD /C START DrvInf.{random CLSID}\drvinf-x{random numbers}.core
  • ;{garbage characters}
  • icon=%windir%\system32\SHELL32.dll,3
  • ;{garbage characters}
  • action=Open drive to browse contents.
  • ;{garbage characters}
  • shell\open=Open
  • ;{garbage characters}
  • shell\open\command=CMD /C START DrvInf.{random CLSID}\drvinf-x{random numbers}.core
  • ;{garbage characters}
  • shell\open\default=1
  • ;{garbage characters}
  • useautoplay=1
  • ;{garbage characters}

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {Network Drive}:\DrvInf.{random CLSID}
  • {Removable Drive}:\DrvInf.{random CLSID}

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_SLENBOT.LFM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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