プラットフォーム:

Windows 98, ME, NT, 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    Worm

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要



マルウェアは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
マルウェアは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。
マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。
マルウェアは、全てのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。
マルウェアは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

  詳細

発見日 0001年1月1日



侵入方法


マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。




自動実行方法


マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
WindowMessenger=%System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\WinSysApp.exe



HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
Windows Alerter=%Program Files%\Windows Alerter\WinAlert.exe



HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
Windows Common Files Manager=%Program Files%\Windows Common Files\Commgr.exe



HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
WindowMessenger=%System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\WinSysApp.exe



HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
Windows Alerter=%Program Files%\Windows Alerter\WinAlert.exe



HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
Windows Common Files Manager=%Program Files%\Windows Common Files\Commgr.exe



作成活動


マルウェアは、作成されたファイルの属性を以下に設定します。

  • Hidden

  • Read-Only

  • System



インストール


マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\Windows Alerter\WinAlert.exe

  • %Program Files%\Windows Common Files\Commgr.exe

  • %System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\WinSysApp.exe


マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\bnf0342

  • %System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\info

  • %System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\wndsvc.dll


マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\Windows Alerter

  • %Program Files%\Windows Common Files

  • %System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003


マルウェアは、以下のディレクトリにあるHOSTSファイルを上書きします。

  • %System%driversetchost (On Windows NT, 2000, XP, and Server 2003)
  • %Windows%host.sam (on Windows 98 and ME)
-> corresponding solution for this should be Restore from Backup.



他のシステム変更


マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
Hidden=2

             (註:このレジストリ値のデフォルトは、 1 となります。)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
SuperHidden=0

             (註:このレジストリ値のデフォルトは、 1 となります。)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
ShowSuperHidden=0

             (註:このレジストリ値のデフォルトは、 1 となります。)

HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
HideFileExt=1

             (註:このレジストリ値のデフォルトは、 0 となります。)



感染活動


マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。


マルウェアは、全てのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。


マルウェアは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900


手順 1
Windows ME および XPユーザは、パソコンから不正プログラムもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2
このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_SILLY.SMD」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
[ 詳細 ]


手順 4
このレジストリ値を削除します。ここでは、マルウェアにより追加されたレジストリ値を削除します。

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WindowMessenger=%System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\WinSysApp.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Alerter=%Program Files%\Windows Alerter\WinAlert.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Common Files Manager=%Program Files%\Windows Common Files\Commgr.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • WindowMessenger=%System Root%\RECYCLER\X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003\WinSysApp.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Alerter=%Program Files%\Windows Alerter\WinAlert.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Common Files Manager=%Program Files%\Windows Common Files\Commgr.exe

このマルウェアが追加したレジストリ値の削除

  1. 「レジストリエディタ」を起動します。
    [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、[OK]をクリックします。
    ※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
  2. 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
     HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run
  3. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
    WindowMessenger=%System Root%\RECYCLER>X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003>WinSysApp.exe
  4. 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run
  5. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
    Windows Alerter=%Program Files%\Windows Alerter>WinAlert.exe
  6. 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_CURRENT_USER>Software>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run
  7. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
    Windows Common Files Manager=%Program Files%\Windows Common Files>Commgr.exe
  8. 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run
  9. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
    WindowMessenger=%System Root%\RECYCLER>X-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003>WinSysApp.exe
  10. 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run
  11. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
    Windows Alerter=%Program Files%\Windows Alerter>WinAlert.exe
  12. 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run
  13. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
    Windows Common Files Manager=%Program Files%\Windows Common Files>Commgr.exe
  14. 「レジストリエディタ」を閉じます。

手順 5
変更されたレジストリ値を修正します。ここでは、マルウェアにより変更されたレジストリ値を修正します。

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
    • From: Hidden=2
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden=0
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CURRENTVERSION\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt=1
      To: 0

このマルウェアが変更したレジストリ値の修正

  1. 「レジストリエディタ」を起動します。
    [スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、[OK]をクリックします。
    ※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
  2. レジストリエディタの左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_CURRENT_USER>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CURRENTVERSION>Explorer>Advanced
  3. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索します。
    Hidden=2
  4. [値の名前]上で右クリックし、[修正]または[変更]を選択します。[文字列の編集]ダイアログボックスが表示されたら、[値のデータ]を以下に変更します。
    1
  5. レジストリエディタの左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_CURRENT_USER>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CURRENTVERSION>Explorer>Advanced
  6. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索します。
    HKEY_CURRENT_USER>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CURRENTVERSION>Explorer>Advanced
  7. [値の名前]上で右クリックし、[修正]または[変更]を選択します。[文字列の編集]ダイアログボックスが表示されたら、[値のデータ]を以下に変更します。
    ShowSuperHidden=0
    To: 1
  8. レジストリエディタの左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
    HKEY_CURRENT_USER>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CURRENTVERSION>Explorer>Advanced
  9. 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索します。
    HKEY_CURRENT_USER>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CURRENTVERSION>Explorer>Advanced
  10. [値の名前]上で右クリックし、[修正]または[変更]を選択します。[文字列の編集]ダイアログボックスが表示されたら、[値のデータ]を以下に変更します。
    HideFileExt=1
    To: 0
  11. レジストリエディタを閉じます。

手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。 ここでは、このマルウェアが作成したフォルダを検索し、削除します。 [詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%Program Files%Windows Alerter
%Program Files%Windows Common Files
%System Root%RECYCLERX-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003


マルウェアのフォルダの削除

  1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    註:Windowsのバージョンによって異なります。
  2. [ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。
      Ͽogram FilesϿindows Alerter Ͽogram FilesϿindows Common Files Ͽstem RootϿECYCLERX-1-5-21-1960408961-725345543-839522115-1003
  3. [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  4. 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。

手順 7
「WORM_SILLY.SMD」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。 This solution provides a basic guide in removing unwanted AUTORUN.INF files/content that are added by malware.

作成された AUTORUN.INF の検索および削除

  1. [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
    註:Windowsのバージョンによって異なります。
  2. [ファイル名のすべてまたは一部]に以下を入力してください。
    AUTORUN.INF
  3. [探す場所]の一覧から該当ドライブを選択し、[検索]を押します。
  4. 検索が終了したら、ファイルを選択し、メモ帳などテキストエディタを用いて開いてください。
  5. 以下の文字列が存在するか確認してください。
  6. この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
  7. 他のリムーバブルドライブ内の残りの AUTORUN.INF についても、この手順3.)から6.)を繰り返してください。
  8. [検索結果]画面を閉じてください。

手順 8
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_SILLY.SMD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。ただし、念のため、隔離されたファイルを削除してください。詳しくは、こちらをご確認下さい。

ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください