プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動, 共有ネットワークフォルダを介した感染活動, ソフトウェアの脆弱性を利用した感染活動, IRCを介した感染活動, インターネットからのダウンロード

SDBOT」ファミリのワームは、2004年から確認されています。脆弱性の利用やリムーバブルドライブやネットワーク共有フォルダ内への自身のコピーの作成、ピアツーピア(P2P)ネットワークの共有フォルダを介することによって感染活動を行うことが知られています。

当初「SDBOT」ファミリは、他のファイルをダウンロードし、不正な利益をサイバー犯罪へもたらすことで知られている「ペイ・パー・インストール(PPI)」という手法を利用するためのものでした。この亜種は、偽セキュリティソフト型マルウェア「FAKEAV」といったファイルをダウンロードおよびインストールします。

「SDBOT」ファミリのバックドア型マルウェアは、感染コンピュータ上で他のコマンドや機能を実行することを可能にします。そのコマンドは、以下を含みます。

  • マルウェアのステータスの確認

  • IRCからボット化したコンピュータとの接続を切断

  • ランダムなニックネームの生成

  • Ping攻撃の実行

  • ボット化したコンピュータをチャンネルに接続する

  • SYNフラッド攻撃または分散型サービス拒否(DDoS)攻撃の実行

  • IRCサーバへのメッセージの送信

  • スレッドの開始および停止

  • ボット化したコンピュータの終了

  • コピーの更新

「SDBOT」ファミリの亜種は、テスト環境下で実行されていることを確認すると、実行を停止します。テスト環境下で実行されているかの確認は、感染コンピュータのユーザ名またはマルウェアを監視またはテストするためのアプリケーションが感染コンピュータ上で実行されているかどうかを確認することによって行われます。

  詳細

メモリ常駐 はい
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, プロセスの強制終了, HOSTSファイルの改変

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\removeMe{4 numbers}.bat

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\dnsupdater.exe
  • %User Temp%\windump.exe
  • %Windows%\service.exe
  • %Windows%\test.exe
  • %Windows%\unek.exe
  • %Windows%\unek.exe
  • %Windows%\wintask.exe

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。. %User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。. %Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
test = "test.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Terminal Server\
Install\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
test = "test.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
MSN = "%Windows%\unek.exe"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SunJavaUpdateSched = "%Application Data%\dnsupdater.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Services = "service.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
{malware path}\{malware name}.exe = "{malware path}\{malware name}.exe:*:Enabled:test"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
{malware path}\{malware name}.exe = "{malware path}\{malware name}.exe:*:Enabled:1"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • RECYCLER
  • RECYCLER\S-1-6-21-2434476501-1644491937-600003330-1213
  • driver
  • driver\usb

ワームは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク上で使用される以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\bearshare\shared\
  • %Program Files%\edonkey2000\incoming\
  • %Program Files%\emule\incoming\
  • %Program Files%\grokster\my grokster\
  • %Program Files%\icq\shared folder\
  • %Program Files%\kazaa lite k++\my shared folder\
  • %Program Files%\kazaa lite\my shared folder\
  • %Program Files%\kazaa\my shared folder\
  • %Program Files%\limewire\shared\
  • %Program Files%\morpheus\my shared folder\
  • %Program Files%\tesla\files\
  • %Program Files%\winmx\shared\
  • {folder path}\bearshare\shared\
  • {folder path}\edonkey2000\incoming\
  • {folder path}\emule\incoming\
  • {folder path}\frostwire\saved\
  • {folder path}\frostwire\shared\
  • {folder path}\grokster\my grokster\
  • {folder path}\icq\shared folder\
  • {folder path}\kazaa lite k++\my shared folder\
  • {folder path}\kazaa lite\my shared folder\
  • {folder path}\kazaa\my shared folder\
  • {folder path}\kazaa\my sharedfolder\
  • {folder path}\limewire\saved\
  • {folder path}\limewire\shared\
  • {folder path}\morpheus\my shared folder\
  • {folder path}\my music\bearshare\
  • {folder path}\my music\imesh\
  • {folder path}\shareaza downloads\
  • {folder path}\tesla\files\
  • {folder path}\winmx\shared\

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

ワームは、以下の共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • SharedDocs\porno_movie.mpeg.exe
  • ADMIN$\porno_movie.mpeg.exe
  • C$\porno_movie.mpeg.exe
  • D$\porno_movie.mpeg.exe
  • E$\porno_movie.mpeg.exe

バックドア活動

ワームは、以下のいずれかのIRCサーバに接続します。

  • irc.{BLOCKED}e.com
  • unek.{BLOCKED}p3.com
  • Irc.{BLOCKED}z.Com
  • irc.{BLOCKED}ini.net

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200

トレンドマイクロのお客様:

    最新のバージョン(パターンファイル and エンジン)を導入したセキュリティ対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。検出したファイルはすべて「削除」し、検出したウイルスはすべて「駆除」してください。削除対象となるファイルには、トロイの木馬型不正プログラムやスクリプト系、上書き感染型ウイルス(overwriting virus)、ジョーク・プログラムなど「駆除」できない不正プログラムがあげられ、これらのファイルを検出した場合は、すべて「削除」してください。

インターネットをご利用の皆様:

  • トレンドマイクロの「オンラインスキャン」を使って、あなたの PC がウイルスに侵されていないかどうかを簡単にチェックすることが可能です。オンラインスキャンはあなたのコンピュータの中に不正なプログラムが存在するかどうかをチェックします。
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