解析者: Michael Cabel   
 更新者 : Byron Jon Gelera

 別名:

W32/Rotinom (McAfee); Worm:Win32/Folstart.A (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    Worm

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 物理ドライブまたはリムーバブルドライブ経由による侵入, 他のマルウェアからの作成

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアのパッケージとともにコンポーネントとしてコンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このは実行されます。

ワームは、レジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年10月18日
ペイロード ファイルの作成, システムのレジストリの変更

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアのパッケージとともにコンポーネントとしてコンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のフォルダを追加します。

  • %AppDataLocal%\start
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\tlsr
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\Rotinom
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\dmc
  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320
  • {Malware Path}\{Malware File Name}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %AppDataLocal%\start\update.exe

(註:%AppDataLocal%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

ワームは、既定のWindowsフォルダのアイコンを用いて、ユーザにファイルを開くよう促します。ユーザがファイルをダブルクリックすることで、このは実行されます。

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Shell Folders
Startup = "%AppDataLocal%\start"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%User Profile%\Start Menu\Programs\Startup"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
User Shell Folders
Startup = "%AppDataLocal%\start"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%User Profile%\Start Menu\Programs\Startup"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、システムファイルおよび読み取り専用属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 2

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、ユーザを欺き自身の実行を隠ぺいするために以下のフォルダを作成、実行します。

  • {Malware Path}\{Malware Filename}

ワームは、以下の作成したフォルダにリムーバブルドライブの内容をコピーします。

  • %AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320\Rotinom

ワームは、ルートキット機能を備えていません。

ワームは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
VSAPI OPR パターンバージョン 7.553.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年10月19日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「WORM_ROTINOM.SME」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = 2
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = 1
      To: 0
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = 0
      To: 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders
    • From: Startup = %AppDataLocal%\start
      To: %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\User Shell Folders
    • From: Startup = %AppDataLocal%\start
      To: %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%AppDataLocal%\start
%AppDataLocal%\S-1-5-31-1286970278978-5713669491-166975984-320
{Malware Path}\{Malware File Name}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_ROTINOM.SME」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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