解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 共有ネットワークフォルダを介した感染活動, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年3月2日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, 情報収集, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder}\{random name}.dll - dll component detected as WORM_QAKBOT.USL
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder}\{random name}.exe - copy of itself
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder}\{random name}.dll - encrypted configuration file

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder}
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder}\u\

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

  • EXPLORER.EXE
  • IEXPLORE.EXE

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random name} = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe"

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{legitimate application} = ""%System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe" /c {path and file name of legitimate application}"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{path and file name of legitimate application}」となります。)

ルートキット機能

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

作成活動

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder}\{random name}.dll - encrypted configuration file

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 7.889.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年3月9日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_QAKBOT.SMD」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

    • JS_QAKBOT.SM

手順 3

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_QAKBOT.SMD」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random name} = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • From: {legitimate application} = %System Report%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe /c {path and file name of legitimate application}
      To: {legitimate application} = {path and file name of legitimate application}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_QAKBOT.SMD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}


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