解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

Backdoor.Win32.QBot.pez (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、感染コンピュータから特定の情報を収集します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 マルウェアは、特定の文字列を含むセキュリティ対策関連Webサイトが閲覧できないようにします。

  詳細

ファイルサイズ 287,744 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年11月10日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, 情報収集, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder}\{random name}.dll

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder}\{random name}.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder}

マルウェアは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {malware file name}a
  • {random string}

マルウェアは、感染コンピュータ上のメモリに以下のプロセスを確認すると、自身を終了します。

  • msdev.exe
  • dbgview.exe
  • mirc.exe
  • ollydbg.exe
  • ctfmon.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random name}
Imagepath = "%All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random name}
DisplayName = "Remote Procedure Call (RPC) Service"

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random name} = "%All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe"

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{legitimate application} = "%All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe /c {path and file name of legitimate application}"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{path and file name of legitimate application}」となります。)

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute component files
  • Download configuration and updates
  • Download updated copy of itself
  • Uninstall itself
  • Kill processes
  • Upload files containing stolen information
  • Perform FTP functionalities

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}s.{BLOCKED}ev.ua
  • {BLOCKED}m.{BLOCKED}v.ua
  • {BLOCKED}n.org
  • {BLOCKED}nz.net
  • {BLOCKED}mausj.org
  • {BLOCKED}tkrich.net
  • {BLOCKED}carusled.org

情報漏えい

マルウェアは、感染コンピュータから以下の情報を収集します。

  • GeoIP locations
  • Browser cookies
  • Flash cookies
  • Network information
  • System information
  • FTP, POP3, IMAP, SMTP, HTTPMail, NNTP Passwords
  • Outlook login credentials
  • Private keys from system certificates
  • Login credentials for certain websites
  • Internet sessions

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.239.145:8080

マルウェアは、以下の文字列を含むセキュリティ対策関連Webサイトが閲覧できないようにします。

  • explabs.
  • sanasecurity
  • phishtank.com
  • hautesecure.com
  • truste.com
  • clearclouddns
  • webroot.
  • agnitum
  • ahnlab
  • arcabit
  • avast
  • avg
  • avira
  • avp
  • bitdefender
  • bit9
  • castlecops
  • centralcommand
  • clamav
  • comodo
  • computerassociates
  • cpsecure
  • defender
  • drweb
  • emsisoft
  • esafe
  • .eset
  • etrust
  • ewido
  • fortinet
  • f-prot
  • f-secure
  • gdata
  • grisoft
  • hacksoft
  • hauri
  • ikarus
  • jotti
  • k7computing
  • kaspersky
  • malware
  • mcafee
  • networkassociates
  • nod32
  • norman
  • norton
  • panda
  • pctools
  • prevx
  • quickheal
  • rising
  • rootkit
  • securecomputing
  • sophos
  • spamhaus
  • spyware
  • sunbelt
  • symantec
  • threatexpert
  • threatfire
  • trendmicro
  • virus
  • wilderssecurity
  • windowsupdate
  • update.microsoft.
  • download.microsoft.

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.402.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年10月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.403.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年10月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_QAKBOT.JEE」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {random name}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random name} = "%All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • From: {legitimate application} = "%All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe /c {path and file name of legitimate application}"
      To: {legitimate application} = {path and file name of legitimate application}

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %All Users Profile%\Application Data\Microsoft\{random folder}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_QAKBOT.JEE」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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