解析者: Sabrina Lei Sioting   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動, リムーバブルドライブを介した感染活動, Eメールを介したスパム活動

ワームは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。 ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

  詳細

ファイルサイズ 441, 344 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2010年5月5日
ペイロード ファイルおよびプロセスの隠ぺい

侵入方法

ワームは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %system%\wmimngr.exe

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %WINDOWS%\oracle.ocx - non-malicious

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %System%\wpmgr.exe - detected by Trend Micro as TROJ_CUTWAIL.IZ

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Windows Management = %system%\wmimngr.exe

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%System%\wmimngr.exe = %System%\wmimngr.exe:*:Enabled:Explorer

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
drv5 = {month of execution}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer
drv6 = {day of execution}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Security Center
UACDisableNotify = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = 1

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542
  • RECYCLER

ワームは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク上で使用される以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\emule\incoming

(註:%Program Files%フォルダは、プログラムファイルのフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Program Files"、64bitのOS上で32bitのアプリケーションを実行している場合、 "C:\Program Files (x86)" です。.)

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe
shell\open\default=1

ルートキット機能

ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。

その他

解析の結果、ワームによるバックドア活動は確認されませんでした。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_PROLAC.SME」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    TROJ_CUTWAIL.IZ
    Mal_Otorun1

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Windows Management = %System%\wmimngr
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • drv5 = {month of execution}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer
    • drv5 = {day of execution}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Security Center
    • UACDisableNotify = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = 0
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %System%\wmimngr = %System%\wmimngr:*:Enabled:Explorer

手順 5

「WORM_PROLAC.SME」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
open=RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-6-21-2434476521-1645641927-702000330-1542\redmond.exe
shell\open\default=1

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 [Drive Letter]:\RECYCLER

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %WINDOWS%\oracle.ocx

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_PROLAC.SME」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PROLAC.SME」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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