解析者: kathleenno   

 別名:

W32.SillyFDC (Symantec); Worm:Win32/Wergimog.A (Microsoft); Trojan.Win32.Pincav.arsf (Kaspersky); Generic.dx!wvw (Mcafee); Mal/Pincav-E (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 107,601 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年5月6日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\service{random numbers}.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Adobe Reader Speed Launcher = %System%\service{random numbers}.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Adobe Reader Speed Launcher = %System%\service{random numbers}.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Adobe Reader Speed Launcher = %System%\service{random numbers}.exe

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage characters}
[autorun]
;{garbage characters}
action=Open folder to view files
;{garbage characters}
icon=shell32.dll,4
;{garbage characters}
open=RECYCLER\autorun.exe
;{garbage characters}
shell\Explore=Explore
;{garbage characters}
shell\Explore\command=RECYCLER\autorun.exe
;{garbage characters}
shell=Explore
;{garbage characters}
UseAutoPlay=1
;{garbage characters}

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.140.10
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年5月6日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_PINCAV.FV」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Adobe Reader Speed Launcher = %System%\service{random numbers}.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Adobe Reader Speed Launcher = %System%\service{random numbers}.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Adobe Reader Speed Launcher = %System%\service{random numbers}.exe

手順 5

「WORM_PINCAV.FV」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
;{garbage characters}
[autorun]
;{garbage characters}
action=Open folder to view files
;{garbage characters}
icon=shell32.dll,4
;{garbage characters}
open=RECYCLER\autorun.exe
;{garbage characters}
shell\Explore=Explore
;{garbage characters}
shell\Explore\command=RECYCLER\autorun.exe
;{garbage characters}
shell=Explore
;{garbage characters}
UseAutoPlay=1
;{garbage characters}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PINCAV.FV」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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