WORM_PALEVO.YYJT
VirTool:Win32/CeeInject.gen!CS (Microsoft), P2P-Worm.Win32.Palevo.bpio (Kaspersky)
Windows
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、ピアツーピア(P2P)の共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。 マルウェアは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。
マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、P2Pの共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。
マルウェアは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %System Root%\RECYCLER\s-1-5-21-{Random Number}\MsMxEng.exe
(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)
マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。
- explorer.exe
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = %System Root%\RECYCLER\s-1-5-21-{Random Number}\MsMxEng.exe
感染活動
マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。
- %Drive%\ucure
マルウェアは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク上で使用される以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。
- Ares
- Bearshare
- iMesh
- Shareazza
- Kazza
- DC++
- Emule
- Emule Plus
- Limewire
マルウェアは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。
- %Drive%\ucure\ucure32.exe
マルウェアは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。
上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。
{garbage code}
[autorun
{garbage code}
open=ucure/ucure32.exe
{garbage code}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
{garbage code}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
{garbage code}
USEAUToplay=1
{garbage code}
shell\open\\command=ucure/ucure32.exe
{garbage code}
shell\\explore\command=ucure/ucure32.exe
{garbage code}
マルウェアは、以下のインスタントメッセンジャ(IM)を用いて、メッセージを送信します。このメッセージにはリンクが含まれており、リンク先のリモートサイトには、自身のコピーが組み込まれています。
- MSN Messenger
バックドア活動
マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。
- Send messages via MSN messenger
- Propagate via Removable drives
- Scan network for VNC
- Flooding (DDOS)
- Steal passwords and sensitive data saved by web browsers
- Download and execute arbitrary files
- Check malware version
- Update itself
- Execute commands from remote user
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- {BLOCKED}mind.cn
- {BLOCKED}piracypetition.com
- {BLOCKED}ieslounge.com
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.YYJT」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
- Taskman = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{Random Numbers}\MsMxEng.exe"
- Taskman = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{Random Numbers}\MsMxEng.exe"
手順 5
「WORM_PALEVO.YYJT」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。
{garbage code}
[autorun
{garbage code}
open=ucure/ucure32.exe
{garbage code}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
{garbage code}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
{garbage code}
USEAUToplay=1
{garbage code}
shell\open\\command=ucure/ucure32.exe
{garbage code}
shell\\explore\command=ucure/ucure32.exe
{garbage code}手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_PALEVO.YYJT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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