解析者: Sabrina Lei Sioting   

 別名:

Trojan-Spy.Win32.Narilam (Ikarus), Trojan:Win32/Delfsnif.DU (Microsoft), W32.Narilam (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動

トレンドマイクロは、このワームをNoteworthy(要注意)に分類しました。

ワームは、企業で利用されるデータベースの内容を削除したり、損傷したりします。ワームは、2012年11月の一連の攻撃の一部であり、中東地域の企業を対象にしていました。

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 1,669,632 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年11月29日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System%\lssas.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
LssaShellEx = "%System%\lssas.exe -reg "

感染活動

ワームは、以下の共有フォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • C$\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup\DATA.EXE
  • D$\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs\Startup\DATA.EXE
  • C$\Documents and Settings\user\Start Menu\Programs\Startup\DATA.EXE
  • D$\Documents and Settings\user\Start Menu\Programs\Startup\DATA.EXE

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • DATA.EXE

その他

マルウェアは、以下のコマンドを利用し、利用可能な共有ネットワークを取得します。

  • net.exe view

マルウェアは、すべてのフォルダを検索し、以下のファイルを探します。

  • amin.exe
  • maliran.exe
  • shahd.exe

マルウェアは、上述で確認されたファイルが存在するフォルダ内に自身のコピー "BACKUP.EXE" を作成します。また、マルウェアは、以下のファイルを確認し、SQLデータベースが保存されているサーバについての情報を含む以下のファイルを確認します。

  • Data\Options.ini
  • servername.dbf
  • ServerName_XP.DB

マルウェアは、以下のタスクを実行します。

  • データベースからレコードを削除
  • データベースのレコードの更新
  • データベース内のすべてのレコードの削除

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.558.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年11月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.559.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年11月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

メモリ上で実行されているプロセスを終了します。

[ 詳細 ]

註:検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
  • %System%\lssas.exe

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • LssaShellEx = "%System%\lssas.exe -reg "

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_NARILAM.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

以下の削除されたファイルをバックアップを用いて修復します。

※註:マイクロソフト製品に関連したレジストリキーおよびレジストリ値のみに修復されます。このマルウェアもしくはアドウェア等が同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • Data\Options.ini
  • servername.dbf
  • ServerName_XP.DB


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