解析者: Karl Dominguez   
 更新者 : Jaime Benigno Reyes

 別名:

Worm:Win32/Rimecud.B (Microsoft), W32/Rimecud.gen.bm (McAfee), W32.Pilleuz (Symantec), P2P-Worm.Win32.Palevo.bpio (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 ピアツーピア(P2P)の共有フォルダからのダウンロード, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、ピアツーピア(P2P)の共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 352,256 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年5月13日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

ワームは、P2Pの共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • {malware location}\Desktop.ini
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\Desktop.ini
  • {removable drive letter}:\usecure\desktop.ini

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\MsMxEng.exe

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • Explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\MsMxEng.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "{malware location}\{malware name}"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {removable drive letter}:\usecure

ワームは、ピアツーピア(P2P)ネットワーク上で使用される以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • Kazaa
  • BearShare
  • iMesh
  • Shareaza
  • DC++
  • Emule
  • LimeWire
  • Ares

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\usecure\usecure32.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

{garbage codes}
[autorun
{garbage codes}
open=usecure/usecure32.exe
{garbage codes}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
;{garbage codes}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
;{garbage codes}
USEAUToplay=1
;{garbage codes}
shell\open\command=usecure/usecure32.exe
;{garbage codes}
shell\explore\command=usecure/usecure32.exe
{garbage codes}

バックドア活動

ワームは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • 44403

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Performs denial of service (DoS) attacks on affected systems using SYN flooding
  • Steal user credentials
  • Infect network computers using VNC
  • Download arbitrary files
  • Execute arbitrary commands

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • www.{BLOCKED}eslounge.com
  • www.{BLOCKED}racypetition.com
  • www.{BLOCKED}lmind.cn

その他

ワームは、ルートキット機能を備えていません。

ワームは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

ワームが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • 感染コンピュータ上でSYNフラッドを利用したサービス拒否(DoS)攻撃の実施
  • ユーザの認証情報の収集
  • VNCを利用することによるコンピュータのネットワークへの感染
  • 任意のファイルのダウンロード
  • 任意のコマンドの実行

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 8.154.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年5月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.155.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年5月13日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_KOLAB.CG」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\MsMxEng.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = "{malware location}\{malware name}"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}
  • {removable drive letter}:\usecure

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {malware location}\Desktop.ini

手順 7

「WORM_KOLAB.CG」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
{garbage codes}
[autorun
{garbage codes}
open=usecure/usecure32.exe
{garbage codes}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
;{garbage codes}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
;{garbage codes}
USEAUToplay=1
;{garbage codes}
shell\open\\command=usecure/usecure32.exe
;{garbage codes}
shell\\explore\command=usecure/usecure32.exe
{garbage codes}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_KOLAB.CG」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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