解析者: Vincent Martin Hermosura   

 別名:

W32/SDBot.ZPE!tr.bdr (Fortinet),Backdoor.Win32.Bifrose (Ikarus), Backdoor.Win32.Sdbot.zpe (Kaspersky), Backdoor:Win32/IRCbot.gen!S (Microsoft), W32/IRCbot.worm (NAI), Win32/Boberog.AD worm (Nod32), W32.IRCBot (Norton), Backdoor.IRCBot (Sunbelt), IRC-Worm.Generic.5236 (Bitdefender)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 フラッシュドライブを介した感染活動, IRCを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。 ワームは、ソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

  詳細

ファイルサイズ 852,480 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年7月16日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Windows%\system\wmisynd.exe

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

自動実行方法

ワームは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WMISYND
ImagePath = "%Windows%\system\wmisynd.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WMISYND

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable driveletter}:\RECYCLER\S-1-6-25-2434476501-1644491937-600003330-2300\folder64.exe\folder64.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=RECYCLER\S-1-6-25-2434476501-1644491937-600003330-2300\folder64.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-6-25-2434476501-1644491937-600003330-2300\folder64.exe
shell\open\default=1

ワームは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して、ネットワーク上で感染活動をします。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.926.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年7月16日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.927.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年7月16日

手順 1

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 2

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • WMISYND

手順 4

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。

  • Vulnerability in Server Service Could Allow Remote Code Execution (958644)

手順 5

「WORM_IRCBOT.WPHB」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
open=RECYCLER\S-1-6-25-2434476501-1644491937-600003330-2300\folder64.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-6-25-2434476501-1644491937-600003330-2300\folder64.exe
shell\open\default=1

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_IRCBOT.WPHB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください