解析者: Michael John Marcos   

 別名:

Worm:Win32/Jencus.N (Microsoft), Win32/Autoit,KE (Eset)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  詳細

ファイルサイズ 427833 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年12月10日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Startup%\skype.exe

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %ProgramData%\skype.exe

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %ProgramData%\skype.exe.ini

(註:%ProgramData%フォルダは、Windows Vista および 7 の場合、通常、"C:\ProgramData"、Windows 2000、XP (32ビット)、Server 2003 の場合、"C:\Program Files"、Windows XP (64ビット) の場合、"C:\Program Files (x86)" です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • programdataskype.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
skype.exe = %ProgramData%\skype.exe

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
skype.exe = %ProgramData%\skype.exe

感染活動

ワームは、リムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。作成されたコピーのファイル名として、上記のドライブ上に存在するフォルダ名を使用します。

バックドア活動

ワームは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • 1888

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • DL - Downloads and executes the file. The file will be located in %Temp% folder.
  • up - Download and executes the latest version of the malware. Uninstall the previous version.
  • ex - Executes a file
  • cmd - Perform a remote shell
  • pwd - Get specific stored credentials from system then send to C&C server. (e.g. FileZilla, Google Chrome, and NO-IP Dynamic DNS Service)
  • un - Uninstall itself from the system

(註:%Temp%フォルダは、一時的にファイルが保存されるフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、 "C:\Windows\Temp" です。.)

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://saadabd.{BLOCKED}p.biz

ワームは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Removable Devices present
  • Serial number of %System Root%
  • Malware Version
  • OS Service Pack
  • OS Version
  • Title of active windows
  • ID of currently logged on user
  • Computer's network name
  • Malware Name

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.338.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年12月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.339.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年12月10日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • skype.exe = %ProgramData%\skype.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • skype.exe = %ProgramData%\skype.exe

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %ProgramData%\skype.exe
  • %User Startup%\skype.exe
  • %Program Data%\skype.exe.ini
  • {Root Directory of Removable media}\skype.exe

手順 5

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_ELVI.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください