解析者: Karl Dominguez   

 別名:

TrojanDownloader:Win32/Small.gen!I (Microsoft) ; W32.SillyDC (Symantec) ; Trojan.Win32.Pincav.bft (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、特定のプロセスに作成したファイルを組み込みます。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 17,985 bytes
タイプ PE
ファイル圧縮 FSG
メモリ常駐 はい
発見日 2009年11月25日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\Downloaded Program Files\USBKey.exe

(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • {drive letter}:\RECYCLER\Desktop.ini - used to trick the users that the created folder is a legitimate Recycle Bin directory
  • %User Temp%\j7hgf.bat - batch file used to delete the initiailly executed copy of the malware. This will also be deleted once the execution is done.
  • %System%\MsnShell32.dll - also detected as WORM_DROPPER.AKO

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\ushi32.exe - TROJ_DLOADR.AKT

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

ワームは、以下のプロセスに作成したファイルを組み込みます。

  • Explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}
(default) = "MsnShell32"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}\
InprocServer32
(default) = "%System%\MsnShell32.dll"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}\
InprocServer32
ThreadingModel = "Both"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\ShellServiceObjectDelayLoad
MsnShell32 = "{35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {drive letter}:\RECYCLER

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\RECYCLER\MsnHelp.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
shell\open=¦=+¬(&O)
shell\open\Command=RECYCLER\MsnHelp.exe
shell\open\Default=1
shell\explore=+-+¦¦_+f¦˜(&X)
shell\explore\command=RECYCLER\MsnHelp.exe
opEn=

プロセスの終了

ワームは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • pccguide.exe

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 6.651.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年11月25日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_DROPPER.AKO」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\ShellServiceObjectDelayLoad
    • MsnShell32 = {35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {35CEC8A3-2BE6-11D2-8773-92E220524250}

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {drive letter}:\RECYCLER

手順 7

「WORM_DROPPER.AKO」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]


[AutoRun]
shell\open=¦=+¬(&O)
shell\open\Command=RECYCLER\MsnHelp.exe
shell\open\Default=1
shell\explore=+-+¦¦_+f¦˜(&X)
shell\explore\command=RECYCLER\MsnHelp.exe
opEn=

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DROPPER.AKO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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