解析者: Adrian Cofreros   

 別名:

Worm:Win32/Conficker.B (Microsoft),Net-Worm.Win32.Kido.ih (Kaspersky),W32.Downadup (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 161,814 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2014年1月2日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{random}.dll

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\BITS
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\ERSvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wuauserv
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
{random port number}:TCP = "{random port number}:TCP:*:Enabled:{random value}"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {removable drive letter}:\RECYCLER
  • {removable drive letter}:\RECYCLER\{SID}

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\RECYCLER\{SID}\{random characters}

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage characters}
[AUTorUN
;{garbage characters}
AcTION=Open folder to view files
;{garbage characters}
icon=%syStEmrOot%\sySTEM32\sHELL32.Dll ,4
;{garbage characters}
shelLExECUte=RuNdLl32.EXE .\RECYCLER\{SID}\{random characters},{value}
;{garbage characters}

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://www.whatsmyipaddress.com
  • http://checkip.dyndns.org

ワームは、実行されると、マルウェアパスのルートドライブ下のファイルを表示するウィンドウを開き、ユーザから不正活動を隠ぺいします。

また、実行後、自身のファイル属性を読み取り専用から隠しファイルに変更します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.516.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年1月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.517.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年1月3日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
    • {random port number}:TCP = "{random port number}:TCP:*:Enabled:{random value}"

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "2"
      To: Hidden = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = 1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\BITS
    • From: Start = "4"
      To: Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\ERSvc
    • From: Start = "4"
      To: Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = "4"
      To: Start = 2
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wuauserv
    • From: Start = "4"
      To: Start = 2

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {removable drive letter}:\RECYCLER

手順 6

「WORM_DOWNAD.EY」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]


;{garbage characters}
[Autorun
;{garbage characters}
AcTION=Open folder to view files
;{garbage characters}
icon=%Systemroot%\sySTEM32\sHELL32.Dll ,4
;{garbage characters}
shelLExECUte=RuNdLl32.EXE .\RECYCLER\{SID}\{random characters},{value}
;{garbage characters}

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DOWNAD.EY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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