解析者: Rika Joi Gregorio   

 別名:

Trojan.Win32.Jorik.IRCbot.xab(Kaspersky), Backdoor:Win32/IRCbot.FY(Microsoft), W32.SillyDC(Norton), a variant of Win32/Injector.WLI trojan(Eset)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 物理ドライブまたはリムーバブルドライブ経由による侵入, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、IRCサーバに接続します。 ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 569,344 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年11月13日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{random file name}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • {drive}:\Desktop.ini
  • {drive}:\{folder name}.lnk

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • byYStt

ワームは、リモートスレッドを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name} = "%Application Data%\{random file name}.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random file name} = "%Application Data%\{random file name}.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {drive}:\byYstt

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive}:\byYstt\byYStt.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

{garbage codes}
[autorun]
{garbage codes}
open={drive}:\byYstt\byYStt.exe
{garbage codes}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,7
{garbage codes}
UseAutoPlay=1
{garbage codes}
shell\Explore\Command={drive}:\byYstt\byYStt.exe
{garbage codes}
shell\open\Command={drive}:\byYstt\byYStt.exe
{garbage codes}

バックドア活動

ワームは、以下のいずれかのIRCサーバに接続します。

  • sp.{BLOCKED}p.kz

ワームは、以下のいずれかのIRCチャンネルに接続します。

  • #id

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Block DNS
  • Create processes
  • Download other files
  • Insert iFrame tags into HTML files
  • Join an IRC channel
  • Log in to FTP sites
  • Perform Slowloris, UDP, and SYN flooding
  • Run Reverse Socks4 proxy server
  • Send MSN Messenger messages
  • Steal login credentials
  • Update itself
  • Visit a web site

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.274.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年11月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.275.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年11月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name} = "%Application Data%\{random file name}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name} = "%Application Data%\{random file name}.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {drive}:\byYstt

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {drive}:\Desktop.ini
  • {drive}:\{folder name}.lnk

手順 7

「WORM_DORKBOT.EMS」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]

{garbage codes}
[autorun]
{garbage codes}
open={drive}:\byYstt\byYStt.exe
{garbage codes}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,7
{garbage codes}
UseAutoPlay=1
{garbage codes}
shell\Explore\Command={drive}:\byYstt\byYStt.exe
{garbage codes}
shell\open\Command={drive}:\byYstt\byYStt.exe
{garbage codes}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DORKBOT.EMS」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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