解析者: Christopher Daniel So   

 別名:

VirTool:Win32/DelfInject.gen!BI (Microsoft); Trojan.ADH (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 118,336 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年7月8日

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\Reader_sl.exe

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
patches = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Adobe Reader Speed Launchers = "%Program Files%\Common Files\Reader_sl.exe"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer
NoFolderOptions = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer
NoRun = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFolderOptions = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoRun = "1"

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
SuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%Program Files%\Common Files\Reader_sl.exe = "%Program Files%\Common Files\Reader_sl.exe:*:Enabled:Adobe Reader Speed Launchers"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • RECYCLER\S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003\autorunme.scr

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
645FF040-5081-101B-9F08-00AA002F954E
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

USEAUTOPLAY=1
open=RECYCLER\S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003\autorunme.scr
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

action=Open folder to view files
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003\autorunme.scr
shell\open\default=1
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.274.11
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年7月8日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

レジストリエディタの機能を修正します。

[ 詳細 ]
この手順により、このマルウェアが無効にした他のアプリケーションまたはプログラムの機能も修復されます。

手順 4

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_BUZUS.HY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %Program Files%\Common Files\Reader_sl.exe="%Program Files%\Common Files\Reader_sl.exe:*:Enabled:Adobe Reader Speed Launchers"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden="2"
      To: Hidden="1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: SuperHidden="0"
      To: SuperHidden="1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden="0"
      To: ShowSuperHidden="1"

手順 7

「WORM_BUZUS.HY」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]

[autorun]
645FF040-5081-101B-9F08-00AA002F954E
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

USEAUTOPLAY=1
open=RECYCLER\S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003\autorunme.scr
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

action=Open folder to view files
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003\autorunme.scr
shell\open\default=1
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003
S-1-5-21-1644491937-1844823847-682003330-1003

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_BUZUS.HY」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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