解析者: John Rainier Navato   

 別名:

P2P-Worm.Win32.Palevo (IKARUS)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  詳細

ファイルサイズ 37,888 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2024年1月9日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini → with HIDDEN, and SYSTEM attributes
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini → with HIDDEN, and SYSTEM attributes
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\autorun.inf → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013 → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • asd-6+094997_

ワームは、以下の通常のプロセスにスレッドを組み込みます。

  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Internet Security Service = %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe → if HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-81CX1C635612}\StubPath does not exist

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-81CX1C635612}
StubPath = %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\
Active Setup\Installed Components
{28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-81CX1C635612} =

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013 → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe → with READONLY, HIDDEN, and SYSTEM attributes

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe
shell\open\default=1

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Flooding (DDOS)
  • Execute arbitrary commands from remote user

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • tcp://{BLOCKED}adool400.com:6666

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ルートキット機能

ワームは、ルートキット機能を備えていません。

その他

ワームは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

<補足>
インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini → 隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む
  • {リムーバブルドライブ文字}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini → 隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む
  • {リムーバブルドライブ文字}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\autorun.inf → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013 → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {リムーバブルドライブ文字}:\RECYCLER → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む
  • {リムーバブルドライブ文字}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013 → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {リムーバブルドライブ文字}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe → 読み取り専用ファイル、隠しファイルおよびシステムファイルの属性を含む

バックドア活動

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • フラッディング攻撃(分散型サービス拒否⦅Distributed Denial of Service⦆攻撃)
  • 不正リモートユーザからの任意のコマンドの実行

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • tcp://{BLOCKED}adool400.com:6666

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.930.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2024年1月9日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.931.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2024年1月10日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF076

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Active Setup\Installed Components\{28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-81CX1C635612}
    • StubPath = %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Internet Security Service = %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\Software\Microsoft\Active Setup\Installed Components
    • {28ABC5C0-4FCB-11CF-AAX5-81CX1C635612}

手順 7

「Worm.Win32.PALEVO.AL」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
 
  • [autorun]
  • open=RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe
  • icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
  • action=Open folder to view files
  • shell\open=Open
  • shell\open\command=RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe
  • shell\open\default=1

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\Desktop.ini
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013\ise32.exe

手順 9

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013
  • %System Root%\RECYCLER
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER\S-1-5-21-1482476501-1644491937-682003330-1013
  • {Removable Drive Letter}:\RECYCLER

手順 10

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.Win32.PALEVO.AL」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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