解析者: Kiyoshi Obuchi   

 別名:

Trojan.Win32.MicroFake.ba (Kaspersky); DDoS:Win32/Nitol (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 46,592 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2011年1月19日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\IRAR{random characters}.tmp\lpk.dll

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\IRAR{random characters}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Distribumkq

他のシステム変更

ワームは、以下のフォルダを削除します。

  • %User Temp%\IRAR{random characters}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

その他

ワームは、以下を実行します。

  • EXEファイルが含まれるすべてのドライブおよびサブフォルダに、以下のファイルを作成します。
    • {すべてのドライブ}\lpk.dll
    • {すべてのドライブ}\{サブフォルダ}\lpk.dll
  • アーカイブ(.zip または.rar)内に自身を追加するため、以下のプロセスを追加します。
    • cmd /c {WinRARのディレクトリ} vb "{すべてのドライブ}\{アーカイブのディレクトリ}\{アーカイブの名前(.zip または .rar)}" lpk.dll | find /i "lpk.dll"
    • {WinRARのディレクトリ} x "{すべてのドライブ}\{アーカイブのディレクトリ}\{Name of archive(.zip または .rar)}" *.exe "%User Temp%\IRAR{ランダムな文字}.tmp\"
    • {WinRARのディレクトリ} a -r -epi1 "%User Temp%\IRAR{ランダムな文字}.tmp\" "{すべてのドライブ}\{アーカイブのディレクトリ}\{アーカイブの名前(.zip または .rar)}"
    • cmd /c RD /s /q "%User Temp%\IRAR{ランダムな文字}.tmp\"

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

<補足>
インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %User Temp%\IRAR{ランダムな文字}.tmp\lpk.dll

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\IRAR{ランダムな文字}.tmp

他のシステム変更

ワームは、以下のフォルダを削除します。

  • %User Temp%\IRAR{ランダムな文字}.tmp

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 14.882.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年3月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 14.883.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年3月21日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Worm.Win32.NITOL.AJP」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\IRAR{random characters}.tmp

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\hrl{random}.tmp
  • %System%\{random}.exe

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Worm.Win32.NITOL.AJP」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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