解析者: Al Victor de Leon   

 別名:

Worm:VBS/Slogod.Y (Microsoft), VBS/Autorun.worm.k (Nai), VBS/AutoRun.HG worm (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、特定のレジストリ値を追加し、タスクマネージャを無効にします。これにより、通常はタスクマネージャを介して行うワームのプロセスの終了が実行できなくなります。 ワームは、特定のレジストリ値を変更し、ファイルの拡張子を非表示にします。

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 16,064 bytes
タイプ VBS
メモリ常駐 はい
発見日 2014年5月30日

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Windows%\G4br13l.vbs

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • %Windows%\boot.ini

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
winboot = "wscript.exe /E:vbs %Windows%\boot.ini"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
G4br13l = "%Windows%\.G4br13l.dll.vbs"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
attrib.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
cmd.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
msconfig.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
regedit.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
regedt32.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
TaskMgr.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
install.exe =

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options
setup.exe =

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoDriveTypeAutoRun = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NoFileAssociate = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableCMD = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegedit = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\Installer
DisableMSI = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\Vbsfile\Shell\
Edit\Command
(Default) = "logoff.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"%System%\Notepad.exe %1"」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\regfile\shell\
open\command
(Default) = "logoff.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「regedit.exe "%1"」となります。)

HKEY_CLASSES_ROOT\inffile\shell\
Install\command
(Default) = "logoff.exe"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\rundll32.exe setupapi,InstallHinfSection DefaultInstall 132 %1」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
attrib.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
cmd.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
msconfig.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
regedit.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
regedt32.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
TaskMgr.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
install.exe
Debugger = "Notepad.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\
setup.exe
Debugger = "Notepad.exe"

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Window Title = "HACKED BY AUREL 666"

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャを無効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
DisableTaskMgr = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
SuperHidden = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = 0

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、ファイルの拡張子を非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"0"」となります。)

感染活動

ワームは、感染コンピュータ上のすべての物理ドライブおよびリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、以下のドライブ内に自身のコピーを作成します。

  • {Drive letter}:\autorun.inf
  • {Drive letter}:\G4br13l.vbs

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.686.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年3月25日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.687.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年3月25日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

レジストリエディタの機能を修正します。

[ 詳細 ]
この手順により、このマルウェアが無効にした他のアプリケーションまたはプログラムの機能も修復されます。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • G4br13l = "%Windows%\.G4br13l.dll.vbs"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • winboot = "wscript.exe /E:vbs %Windows%\boot.ini"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: SuperHidden = "1"
      To: SuperHidden = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "1"
      To: Hidden = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: HideFileExt = "1"
      To: HideFileExt = "0"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\Vbsfile\Shell\Edit\Command
    • From: (Default) = "logoff.exe"
      To: (Default) = "%System%\Notepad.exe %1"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\regfile\shell\open\command
    • From: (Default) = "logoff.exe"
      To: (Default) = regedit.exe "%1"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\inffile\shell\Install\command
    • From: (Default) = "logoff.exe"
      To: (Default) = %System%\rundll32.exe setupapi,InstallHinfSection DefaultInstall 132 %1

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\boot.ini
  • {Drive letter}:\autorun.inf
  • {Drive letter}:\G4br13l.vbs

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「VBS_SLOGOD.NN」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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