TSPY_ZBOT.YYDJZ
PWS:Win32/Zbot (Microsoft); Trojan-Spy.Win32.Zbot.ulan (Kaspersky); PWSZbot-FADO!8465D44F70BC (McAfee)
Windows
マルウェアタイプ:
スパイウェア
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Windows%\Tasks\Security Center Update - {number}.job
(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)
スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe
- %System%\{random name 2}.exe
(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。. %System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)
スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %Application Data%\{random folder}
(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
自動実行方法
スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SecurityCenterServer{number}
ImagePath = "%System%\{random name 2}.exe -service %Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random entry} = "%Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random entry} = "%Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
他のシステム変更
スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main\FeatureControl
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main\FeatureControl\
FEATURE_BROWSER_EMULATION
HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 1}
HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 2}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 1}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 2}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SecurityCenterServer{number}
スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\BrowserEmulation
IECompatVersionHigh = "524288"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\BrowserEmulation
IECompatVersionLow = "498089985
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\BrowserEmulation
StaleCompatCache = "1"
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main\FeatureControl\
FEATURE_BROWSER_EMULATION
{random name 1}.exe = "11001"
HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 1}
License = "444"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 1}
License = "444"
その他
スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。
- http://{BLOCKED}uice.su/b/opt/{hash}
- http://{BLOCKED}ance.su/b/eve/{hash}
- http://{BLOCKED}ance.su/b/opt/{hash}
- http://{BLOCKED}efox.su/b/opt/{hash}
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
- FeatureControl
- FeatureControl
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- {random key 1}
- {random key 1}
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- {random key 2}
- {random key 2}
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
- {random key 1}
- {random key 1}
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
- {random key 2}
- {random key 2}
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
- SecurityCenterServer{number}
- SecurityCenterServer{number}
手順 5
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- {random entry} = "%Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
- {random entry} = "%Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- {random entry} = "%Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
- {random entry} = "%Application Data%\{random folder}\{random name 1}.exe"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\BrowserEmulation
- IECompatVersionHigh = "524288"
- IECompatVersionHigh = "524288"
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\BrowserEmulation
- IECompatVersionLow = "498089985
- IECompatVersionLow = "498089985
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\BrowserEmulation
- StaleCompatCache = "1"
- StaleCompatCache = "1"
手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。
- %Application Data%\{random folder}
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- %Windows%\Tasks\Security Center Update - {number}.job
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.YYDJZ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 9
インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。
- HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 1}
- HKEY_CURRENT_USER\Software\{random key 2}
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 1}
- HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\{random key 2}
ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください