更新者 : Sammy Chua

 別名:

Trojan-Spy.Win32.Zbot.vtln (Kaspersky); PWS:Win32/Zbot!VM (Microsoft); TR/AD.Zbot.Y.61 (Avira);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

マルウェアは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。 マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 198,144 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2015年8月15日

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{random folder 1}\{random filename 1}.exe ← detected as TSPY_ZBOT.SMVAS1

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\tmp{random}.bat ← use to delete its initially executed copy and this component file itself

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.tmp
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.{random extension}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random folder 1}
  • %Application Data%\{random folder 2}

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、すべての実行中プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Local\{GUID}
  • Global\{GUID}

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • explorer.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key}

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER
(Default) = "{hex values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key}
{random 1} = "{random values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random key}
{random 2} = "{random values}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
WarnonBadCertRecving = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
EnableSPDY3_0 = "0"

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

マルウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}rgs.com.br/site/tmp/xml/config.jpg

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Data on cookie files (URLs)
  • Email-related information such as account names, email addresses, passwords, server data, and server port
  • Email information stored in the user’s Windows Address Book (WAB) file
  • Online banking credentials
  • Personal digital certificates

その他

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

この環境設定ファイルは、自身のコピーの更新版をダウンロードするURLおよび収集された情報の送信先のURLを含む場合があります。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.820.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年7月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.821.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年7月30日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TSPY_ZBOT.YUYAFZ」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    TSPY_ZBOT.SMVAS1

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER
    • (Default) = "{hex values}"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • WarnonBadCertRecving = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • EnableSPDY3_0 = "0"

手順 6

Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\tmp{random}.bat

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.YUYAFZ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\{random key}
  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\{random key}
    • {random 1} = "{random values}"
    • {random 2} = "{random values}"
  • %Application Data%\{random folder 1}
  • %Application Data%\{random folder 1}\{random file name 1}.exe
  • %Application Data%\{random folder 2}
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.tmp
  • %Application Data%\{random folder 2}\{random file name 2}.{random extension}

手順 10

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.YUYAFZ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください