解析者: jasperm   

 別名:

W32/Zbot.AZD (F-Prot); PWS:Win32/Zbot (Microsoft) ; Troj/Zbot-AGE (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、ソーシャル・ネットワーク・サイト「Facebook」を装った偽のEメールとしてコンピュータに侵入します。Eメールには、「ユーザのコンピュータがスパムメールを送信している」と記載されており、スパムメールの送信を止めるために添付ファイルを実行するように促します。

マルウェアは、WebサイトにJavaScriptコードを挿入し、2要素認証で使用するユーザ名、パスワードおよびセキュリティコードを収集します。これらの情報は、このWebサイト上での取引に用いられます。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

スパイウェアは、特定の銀行および金融機関のWebサイトで利用されるユーザ名やパスワードなどの個人情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 138,550 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年11月30日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random1}\{random}.exe - copy of itself
  • %Application Data%\{random2}\{random} - contains encrypted data

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe
  • taskhost.exe
  • taskeng.exe
  • Dwm.exe
  • wscntfy.exe
  • ctfmon.exe
  • rdpclip.exe

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random1}
  • %Application Data%\{random2}

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

スパイウェアは、プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{GUID of mount point of %Windows%} = %Application Data%\{random1}\{random}.exe

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
{random}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\
List
%WINDOWS%\EXPLORER.EXE = %WINDOWS%\EXPLORER.EXE:*:Enabled:Windows Explorer

情報漏えい

スパイウェアは、感染したコンピュータ上でInternet Explorer(IE)の使用状況を監視します。スパイウェアは、特にIEのアドレスバーまたはタイトルバー情報を監視しますが、ユーザが銀行関連Webサイトを閲覧しそのサイトのアドレスバーまたはタイトルバーに以下の文字列が含まれていた場合、正規Webサイトを装った偽のログインページを作成します。

  • http*chase.com/js_tmp/*
  • http://armskeyboard.com/java/
  • http*bankofamerica.com/js_tmp/*
  • http://armskeyboard.com/java/
  • http*wellsfargo.com/js_tmp/*
  • http://armskeyboard.com/java/
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/sas-docs/js/verifyImage.js
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/*
  • http*chase.com*
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/GotoWelcome
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/GotoCustomerServiceMenu
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/GotoWelcome
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/sas-docs/js/commonscript.js
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/maint.do
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/CustomerServiceMenuEntryPoint?custAction=75
  • https://*ameritrade.com*
  • *wescom.org*
  • http*countrywide.com*
  • http*suntrust.com*
  • *scottrade.com*
  • *navyfcu.org*
  • https://online.citibank.com/US/JPS/portal/Home.do
  • https://www#.citizensbankonline.com/*/index-wait.jsp
  • https://onlinebanking.nationalcity.com/OLB/secure/AccountList.aspx
  • https://www.53.com/servlet/efsonline/index.html*
  • https://*hb.growfinancial.org*
  • http*chase.com/js_tmp/*
  • http://armskeyboard.com/java/
  • http*bankofamerica.com/js_tmp/*
  • http://armskeyboard.com/java/
  • http*wellsfargo.com/js_tmp/*
  • http://armskeyboard.com/java/
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/sas-docs/js/verifyImage.js
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/*
  • http*chase.com*
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/GotoWelcome
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/GotoCustomerServiceMenu
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/GotoWelcome
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/sas-docs/js/commonscript.js
  • https://sitekey.bankofamerica.com/sas/maint.do
  • https://onlineeast#.bankofamerica.com/cgi-bin/ias/*/CustomerServiceMenuEntryPoint?custAction=75
  • https://*ameritrade.com*
  • *wescom.org*
  • http*countrywide.com*
  • http*suntrust.com*
  • *scottrade.com*
  • *navyfcu.org*
  • https://online.citibank.com/US/JPS/portal/Home.do
  • https://www#.citizensbankonline.com/*/index-wait.jsp
  • https://onlinebanking.nationalcity.com/OLB/secure/AccountList.aspx
  • https://www.53.com/servlet/efsonline/index.html*
  • https://*hb.growfinancial.org*

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}ngmad.com/images/smilies/joke.gif

スパイウェアは、以下の銀行もしくは金融機関で利用される個人情報を収集します。

  • Ameritrade
  • Bank of America
  • Chase
  • Citibank
  • Citizens
  • Fifth Third
  • Myspace
  • National City
  • Navy Federal Credit Union
  • Scottrade
  • Suntrust
  • Wells Fargo
  • Wescom Credit Union

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://www.{BLOCKED}al.com/coolstar/coolstar.php

ハッシュ値情報

スパイウェアは、以下のMD5ハッシュ値を含んでいます。

  • 69af20dbad4d042b1f682abdec824374

スパイウェアは、以下のSHA1ハッシュ値を含んでいます

  • 5895a5247d69d27c814c71d10f8e24307896e3c5

その他

マルウェアは、WebサイトにJavaScriptコードを挿入し、2要素認証で使用するユーザ名、パスワードおよびセキュリティコードを収集します。これらの情報は、このWebサイト上での取引に用いられます。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.662.14
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年11月30日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.671.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年12月3日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.XXT」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {GUID of mount point of %Windows%} = %Application Data%\{random1}\{malware filename}.exe1
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\AuthorizedApplications\List
    • %WINDOWS%\EXPLORER.EXE = %WINDOWS%\EXPLORER.EXE:*:Enabled:Windows Explorer

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
    • {random}

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\{random1} 
  • %Application Data%\{random2} 
  • [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
  • 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
  • 残りのフォルダに対して、このマルウェアのコンポーネントファイルの削除の手順2.)から4.)を繰り返してください。
      • %Application Data%\{random1} 
      • %Application Data%\{random2} 
    • 手順 7

      コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.XXT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


      ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください