解析者: Karl Dominguez   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

スパイウェアは、特定の銀行および金融機関のWebサイトで利用されるユーザ名やパスワードなどの個人情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 105,984 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年9月6日
ペイロード ファイルのダウンロード

感染ポイント

スパイウェアは、以下のWebサイトからダウンロードされたファイルとして、コンピュータに侵入します。

  • http://{BLOCKED}ost/de.exe

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\{random1}\{random}.exe
  • %Application Data%\{random2}\{random}.{random}

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\{random1}
  • %Application Data%\{random2}

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe
  • taskhost.exe
  • taskeng.exe
  • Dwm.exe
  • wscntfy.exe
  • ctfmon.exe
  • rdpclip.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random CLSID} = %Application Data%\{random1}\{random}.exe

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身の環境設定ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}n.net/x8000_1/d100.jpg

情報漏えい

スパイウェアは、Webサイトにアクセスしてファイルをダウンロードします。ダウンロードされたファイルには、自身のコピーの更新版ファイルのダウンロード元および収集した情報の送信先が記載されています。なお、上記でダウンロードされたファイルは、環境設定ファイルで、このスパイウェアが情報収集の際に対象とする以下の金融関連Webサイトのリストを含んでいます。

  • !http://*
  • !https://*.antiplagiat.ru/*
  • !https://*.mcafee.com/*
  • !https://*.myherbalife.com/*
  • !https://www.google.com/accounts/CreateAccount*
  • *www.postbank.de/-snm*
  • https://banking.postbank.de/app/login.do*
  • https://banking.postbank.de/app/static/images/pblogo2.gif
  • https://banking.postbank.de/app/welcome.do*
  • https://finanzportal.fiducia.de/*/entry*
  • https://finanzportal.fiducia.de/*/portal*
  • https://internetbanking.gad.de/images/Ib.js*
  • https://internetbanking.gad.de/ptlweb/WebPortal*
  • https://meine.deutsche-bank.de/*
  • https://meine.deutsche-bank.de/*/javascript/global.js*
  • https://meine.deutsche-bank.de/trxmcontent/10.1.11.0/global/default/images/logo_db.gif
  • https://my.hypovereinsbank.de/img/ico/logo.gif
  • https://my.hypovereinsbank.de/js/portal.js*
  • https://my.hypovereinsbank.de/login*
  • https://www.commerzbanking.de/*/cowis.js*
  • https://www.commerzbanking.de/*/pgf.html*
  • https://www.google.com/accounts/ig.gif
  • https://www.targobank.de/de/*cgi*
  • https://www.targobank.de/de/images/css/env/logo.gif
  • https://www.targobank.de/de/images/css/env/logo.gif
  • https://www.targobank.de/de/javascript/funcs_global.js*

スパイウェアは、以下の銀行もしくは金融機関で利用される個人情報を収集します。

  • Commerzbank
  • Deutsche Bank
  • Fiducia
  • GAD
  • Google
  • HypoVereinsbank
  • McAfee
  • My Herbalife
  • Postbank
  • Targobank

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}n.net/x8000_1/2923478234.php

その他

このスパイウェアのコードから、スパイウェアは、以下の機能を備えています。

  • This spyware inserts JavaScript (JS) code in the Web pages to retrieve user names, passwords, and security codes used in a two-factor authentication in order to transact from within the Web site.

ハッシュ値情報

スパイウェアは、以下のMD5ハッシュ値を含んでいます。

  • a5fbb1a095c8269e7ad37e26dc4da4f3

スパイウェアは、以下のSHA1ハッシュ値を含んでいます

  • 3145b87c343675afbf64acd53b81c10ba1d7443c

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI パターンファイル: 7.440.08
VSAPI パターンリリース日: 2010年9月6日
VSAPI パターンリリース日: 9/6/2010 12:00:00 AM

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.BOZ」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random CLSID} = %Application Data%\{random1}\{random}.exe
RESTORE
  • 「レジストリエディタ」を閉じます。
  • 手順 5

    このレジストリキーを削除します。

    [ 詳細 ]

    警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
    レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
    レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

    • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
      • {random}

    手順 6

    以下のフォルダを検索し削除します。

    [ 詳細 ]
    フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。 %Application Data%\{random1}
    %Application Data%\{random2}

    手順 7

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_ZBOT.BOZ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 8

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_ZBOT.BOZ」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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