解析者: Francis Xavier Antazo   

 別名:

Trojan:Win32/Totbrick.A (Microsoft); Trojan.TrickBot (Malwarebytes);

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、 Windows のタスクスケジューラを使い、「スケジュールされたタスク」を追加します。これにより、作成された自身のコピーが実行されます。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 325,641 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2016年10月20日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • TROJ_UPATRE.YYSTV

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\{malware file name}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\client_id
  • %Application Data%\group_tag

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、 Windows のタスクスケジューラを使い、「スケジュールされたタスク」を追加します。これにより、作成された自身のコピーが実行されます。

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\Modules\
  • %Application Data%\Modules\injectDll32_configs

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\TrickBot

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • added svchost.exe

自動実行方法

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間ごとにスパイウェアが実行されます。

  • minute

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %Application Data%\Modules\injectDll32
  • %Application Data%\Modules\systeminfo32
  • %Application Data%\Modules\config.conf (updated config file)
  • %Application Data%\Modules\injectDll32_configs\dinj
  • %Application Data%\Modules\injectDll32_configs\dpost
  • %Application Data%\Modules\injectDll32_configs\sinj

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

情報漏えい

環境設定ファイルは、以下の情報を含んでいます。

  • CnC
  • Modules
  • targeted banks (downloaded config file)

その他

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • {BLOCKED}rnalip.com

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.138.194:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.44.28:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.23.98:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.28.24:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.176.6:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.209.51:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.52.75:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.211.34:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.28.0:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.234.69:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.251.0:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.28.103/response.php
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.28.77:443
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.1.53:8082

スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.856.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年10月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TSPY_TRICKLOAD.N」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

     
    • TROJ_UPATRE.YYSTV

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

スパイウェアが追加したスケジュールタスクを削除します。

[ 詳細 ]

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Modules\
  • %Application Data%\Modules\injectDll32_configs

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\client_id
  • %Application Data%\group_tag

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_TRICKLOAD.N」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 9

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_TRICKLOAD.N」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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