解析者: Jaime Benigno Reyes   

 別名:

Trojan:Win32/Taloc.B (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

スパイウェアは、ユーザのInternet Explorer(IE)のスタートページを特定のWebサイトに変更します。これにより、特定のマルウェアを含むWebサイトが表示され、感染コンピュータは、さらなる脅威にさらされる恐れがあります。

スパイウェアが自身の不正活動を実行するためには、メインとなるコンポーネントが必要になります。

  詳細

ファイルサイズ 114,856 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2015年3月18日
ペイロード 情報収集, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • svchost.exe

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %User Temp%\HS_\{root drive}\NPKI
  • %User Temp%\HS_\Appdata\NPKI
  • %User Temp%\HS_\Pf\NPKI

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

スパイウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • created svchost.exe

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
syotom = "%System%\svchost.exe"

スパイウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
Start Page = "www.naver.com"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"{user's main page}"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Tcpip\Parameters\
Interfaces\{GUID}
NameServer = "127.0.0.1,127.0.0.1"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「""」となります。)

感染活動

スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、ユーザのIEのスタートページを以下のWebサイトに変更します。

  • www.naver.com

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • MAC address
  • Nested Certificate Based Public Key Infrastructure (NPKI)

その他

スパイウェアが自身の不正活動を実行するためには、メインとなるコンポーネントが必要になります。

スパイウェアは、作成されたプロセス"svchost.exe"に自身を組み込みます。

スパイウェアが収集する情報は、以下のとおりです。

  • MACアドレス
  • Nested Certificate Based Public Key Infrastructure (NPKI)

スパイウェアは、以下のフォルダを検索することにより、感染コンピュータがNested Certificate Based Public Key Infrastructure (NPKI)を持つか確認します。

  • {root drive}:\NPKI
  • %AppDataLocal%\NPKI
  • %Program Files%\NPKI

スパイウェアは、以下の作成されたフォルダへ、NPKIフォルダのすべての内容をコピーします。

  • %User Temp%\HS_\{root drive}\NPKI
  • %User Temp%\HS_\Appdata\NPKI
  • %User Temp%\HS_\Pf\NPKI

スパイウェアは、フォルダ”%User Temp%\HS_”を以下のZIPファイルへ圧縮します。

  • %User Temp%\{random 32 alphanumeric characters}.zip

スパイウェアは、以下のURLへアクセスし、C&CサーバのIPアドレスを取得します。

  • http://{BLOCKED}e.qq.com/cgi-bin/user/cgi_personal_card?uin=2867523903?={number}

スパイウェアは、感染コンピュータのMACアドレスを収集し、以下のURLへこれらを送信します。

  • http://www.{BLOCKED}i.net/Count.asp?ver=001&mac={MAC address}

スパイウェアは、以下のURLへアクセスすることにより感染を通知します。

  • http://{IP of C&C server}/ip.php?={number}

スパイウェアは、以下のURLへ、圧縮されたファイル"{random 32 alphanumeric characters}.zip"を送信します。

  • http://{IP of C&C server}/upload.php

スパイウェアは、ユーザが以下のサーチエンジンのサイトへアクセスした際、C&CサーバへリダイレクトすることによりDNSスプーフィングを実行します。

  • www.naver.com
  • www.daum.net
  • hanmail.net
  • www.nate.com

ユーザがWebブラウザで言及された検索エンジンへアクセスする際、以下が表示されます。

  • 検索エンジンサイトのレプリカ
  • ファーミングサイトへのリンクを持つ銀行や他の金融関連サイトのロゴ

ファーミングサイトのURLは、"{実際のURL}.r"の形式で、C&Cサーバへリダイレクトされます。

ユーザが、これらのファーミングサイトを利用してアカウントへログインを試みる際、ユーザの認証情報が収集されます。

スパイウェアは、ルートキット機能を備えていません。

スパイウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.552.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年3月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.553.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年3月22日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • syotom = "%System%\svchost.exe"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\Tcpip\Parameters\Interfaces\{GUID}
    • From: NameServer = "127.0.0.1,127.0.0.1"
      To: NameServer = ""

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\HS_

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random 32 alphanumeric characters}.zip

手順 8

Internet Explorer(IE)のスタートページおよび検索ページの設定を修正します。

[ 詳細 ]

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_TALOC.NSW」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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