TSPY_SPYEYE.WKT
Trojan:Win32/EyeStye.N (Microsoft); Trojan-Spy.Win32.SpyEyes.kgs (Kaspersky)
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
マルウェアタイプ:
スパイウェア
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
スパイウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。
スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。
スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。 スパイウェアは、感染コンピュータや感染ユーザから特定の情報を収集します。
スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。
- %System Root%\sy5tw21.bin\{random filename}
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %System Root%\sy5tw21.bin\{random filename}.exe
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %System Root%\sy5tw21.bin
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
自動実行方法
スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random} = %System Root%\sy5tw21.bin\{random file name}.exe
他のシステム変更
スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\PhishingFilter
EnabledV8 = 0
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\PhishingFilter
ShownServiceDownBalloon = 0
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Recovery
ClearBrowsingHistoryOnExit = 0
ルートキット機能
スパイウェアは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。
Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更
スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。
情報漏えい
スパイウェアは、ユーザ名およびパスワードといったオンラインバンキングに関連した個人情報を収集します。これにより、収集された情報は不正リモートユーザにより悪用される可能性があります。
スパイウェアは、以下の情報を収集します。
- Operating System Information
- Internet Explorer version
- Account Type
- Volume information
- Language ID
- Timezone
- Local Time
その他
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- http://{BLOCKED}storag3.com:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}kos.co.cc:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}2rerew.co.cc:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}hu56j7kfbnm.cz.cc:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}7ib7k67iddro.cx.cc:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}kn78k67rvjyro.co.cc:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}bjyrturtyuk.info:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}bjyrturtyuk.org:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}yfhfgjdfghjil.cn:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}yfhfgjdfghjil.com:8080/pic1s0fs.php
- http://{BLOCKED}rturtyuk.com:8080/pic1s0fs.php
スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_SPYEYE.WKT」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- {random} = %System Root%\sy5tw21.bin\{random file name}.exe
- {random} = %System Root%\sy5tw21.bin\{random file name}.exe
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter
- EnabledV8 = 0
- EnabledV8 = 0
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\PhishingFilter
- ShownServiceDownBalloon = 0
- ShownServiceDownBalloon = 0
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Recovery
- ClearBrowsingHistoryOnExit = 0
- ClearBrowsingHistoryOnExit = 0
手順 5
以下のフォルダを検索し削除します。
手順 6
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_SPYEYE.WKT」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 7
Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。
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