解析者: Michael Cabel   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このスパイウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

スパイウェアは、内閣府情報システム室からのEメールを装うスパムメールのメッセージ内で確認された「keylogger(キーロガー)」です。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 234,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年1月24日

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {All Users Profile}\Microsoft\PDA\Mircosoft System..DLL

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • {All Users Profile}\Microsoft\PDA

自動実行方法

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
Type = 10

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
Start = 2

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
ErrorControl = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
ImagePath = %System%\svchost.exe -k LocalService

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
DisplayName = "Mircosoft System."

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.
Description = "Mircosoft System."

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\Mircosoft System.\Parameters
ServiceDll = {All Users Profile}\Microsoft\PDA\Mircosoft System..DLL

他のシステム変更

スパイウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\SvcHost
LocalService = {Default Value} Mircosoft System.

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{Default Value}」となります。)

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\SS

情報漏えい

スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

情報収集

スパイウェアは、以下のファイル内に収集した情報を保存します。

  • %System%\intel.dat

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.60.142

その他

スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 9.679.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年1月24日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • Mircosoft System.
  • In HKEY_CLASSES_ROOT
    • SS

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SvcHost
    • From: LocalService = {Default Value} Mircosoft System.
      To: LocalService = {Default Value}

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {All Users Profile}\Microsoft\PDA

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\intel.dat
  • %AppDataLocal%\VirtualStore\Windows\System32\intel.dat

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_KEYLOG.LNK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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