TSPY_BANKER.DYR
Trojan:Win32/Malagent!gmb (Microsoft), Backdoor.Win32.Dyreza.d (Kaspersky), Win32/Battdil.C (ESET), W32/Dyreza.C!tr.bdr (Fortinet), Win32:Malware-gen (Avast)
Windows
マルウェアタイプ:
スパイウェア
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
マルウェアは、「Dyreza」としても知られるバンキングトロジャン(オンライン銀行詐欺ツール)「Dyre」です。
スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
スパイウェアは、プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。
スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Application Data%\whr458da.db - configuration file
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
スパイウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。
- chrome.exe
- firefox.exe
- iexplore.exe
スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- Global\cdv5b74f5y7
スパイウェアは、プロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。
その他
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。
- http://BLOCKED}hazip.com
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。
- {BLOCKED}.{BLOCKED}34.142.186:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}55.183.98:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.249.224:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.212.188:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.194.117:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}7.71.122:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.236.54:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.204.210:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.250.88:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.220.166:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.204.223:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.237.178:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.237.144:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.237.145:443
- {BLOCKED}.{BLOCKED}65.237.145:443
<補足>
インストール
スパイウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Application Data%\whr458da.db - 環境設定ファイル
注意:
スパイウェアは、環境設定ファイルを更新し、デフォルトの環境設定ファイルで指定されたC&Cサーバを介して標的となるエンティティを取得する可能性があります。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
以下のファイルを検索し削除します。
- %Application Data%\whr458da.db
手順 4
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_BANKER.DYR」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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