TrojanSpy.Win32.TRICKBOT.AF
Trojan.GenericKD.40564384 (BitDefender)
Windows
マルウェアタイプ:
スパイウェア/情報窃取型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。
- %Application Data%\{Random Folder Name}\{Random File Name.exe}
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
スパイウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Application Data%\{Random Folder Name}\info.dat
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\networkDll32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\systeminfo32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\FAQ
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\README.md
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs\dinj
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs\Dpost
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs\sinj
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\mailsearcher32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\importDll32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\mailsearcher32_configs\mailconf
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\networkDll32_configs\dpost
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。
- svchost.exe
- %System%\cmd.exe /c sc stop WinDefend
- %System%\cmd.exe /c sc delete WinDefend
- %System%\cmd.exe /c powershell Set-MpPreference -DisableRealtimeMonitoring $true
- %Application Data%\{Random Folder Name}\{Random File Name}.exe
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %Application Data%\{Random Folder Name}
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\networkDll32_configs
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\mailsearcher32_configs
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
自動実行方法
この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間ごとにスパイウェアが実行されます。
- Task Name: Msnetc
- Task Trigger: System startup & Every 10 minutes since first triggered.
- Task command: %Application Data%\ncssd\{malware file name}
(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)
その他
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。
- http://checkip.amazonaws.com/
- http://ip.anysrc.net/plain/clientip
- http://ipinfo.io/ip
- http://api.ipify.org/
- http://wtfismyip.com/text
- http://icanhazip.com/
スパイウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。
- 78.{BLOCKED}9.102
- 54.2{BLOCKED}3.39
- 47.5{BLOCKED}55
- 34.2{BLOCKED}.38
- 37.1{BLOCKED}.208
- 216.5{BLOCKED}.206
- 198.{BLOCKED}146
- 176.{BLOCKED}.25
- 107.{BLOCKED}.217
- 54.{BLOCKED}9.137
マルウェアは、Windowsのコンポーネントを無効/停止/削除するために以下のコマンドを実行します。
- sc stop WinDefend
- sc delete WinDefend
- powershell Set-MpPreference -DisableRealtimeMonitoring $true
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
スケジュールされたタスクを削除する
タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。
- Msnetc - "%Application Data%\{Random Folder Name}\{malware file name}"
Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:
- [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
- 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
- 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
- [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
- 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。
Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:
- Windowsタスクスケジューラを開きます。
• Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
• Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。 - 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
- 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
- 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
- 文字列が一致するタスクを削除します。
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %Application Data%\{Random Folder Name}\info.dat
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\networkDll32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\systeminfo32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\FAQ
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\README.md
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs\dinj
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs\Dpost
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs\sinj
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\mailsearcher32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\importDll32
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\mailsearcher32_configs\mailconf
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\networkDll32_configs\dpost
手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。
- %Application Data%\{Random Folder Name}
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\injectDll32_configs
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\networkDll32_configs
- %Application Data%\{Random Folder Name}\Modules\mailsearcher32_configs
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.TRICKBOT.AF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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