解析者: Jayvee Mark Villaroman   

 別名:

Trojan:Win32/Formbook!MTB (MICROSOFT)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア/情報窃取型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

  詳細

ファイルサイズ 196,608 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2023年4月5日
ペイロード システムのレジストリの変更, プロセスの強制終了, ファイルの作成

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware File Path}\{Malware File Name} {path}
  • {Spawned Process} /c del "{Malware File Path}\{Malware File Name}" → Delete itself
  • {Spawned Process} /c copy "{Malware File Path}\{Malware File Name}" "%Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe" /V → Create copy of itself

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %Program Files%\{random characters}

(註:%Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {16 random characters derived from the username}

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • {Malware File Path}\{Malware File Name} {path}
  • explorer.exe
  • Any of the following legitimate Windows applications: (Spawned by the hijacked explorer.exe)
    • systray.exe
    • dwm.exe
    • wuauclt.exe
    • control.exe
    • autoconv.exe
    • audiodg.exe
    • raserver.exe
    • svchost.exe
    • chkdsk.exe
    • lsm.exe
    • services.exe
    • msiexec.exe
    • wininit.exe
    • cscript.exe
    • nbtstat.exe
    • taskhost.exe
    • colorcpl.exe
    • explorer.exe
    • wscript.exe
    • wlanext.exe
    • autochk.exe
    • msg.exe
    • NAPSTAT.exe
    • spoolsv.exe
    • lsass.exe
    • rundll32.exe
    • msdt.exe
    • cmstp.exe
    • autofmt.exe
    • help.exe
    • rdpclip.exe
    • wuapp.exe
    • WWAHost.exe
    • ipconfig.exe
    • NETSTAT.exe
    • mstsc.exe
    • cmmon32.exe
    • netsh.exe
    • cmd.exe
  • {Targeted Applications}

スパイウェアは、感染コンピュータ上のメモリに以下のプロセスを確認すると、自身を終了します。

  • vmwareuser.exe
  • vmwareservice.exe
  • vboxservice.exe
  • vboxtray.exe
  • sandboxiedcomlaunch.exe
  • sandboxierpcss.exe
  • procmon.exe
  • filemon.exe
  • wireshark.exe
  • netmon.exe
  • SharedIntApp.exe
  • vmtoolsd.exe
  • vmsrvc.exe
  • vmusrvc.exe
  • python.exe
  • perl.exe
  • regmon.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
WindowsNT\CurrentVersion\Run
{random characters} = %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Username
  • OS Version and Product Name
  • OS Architecture
  • CRC32 of SID
  • Information from the following applications:
    • Browsers:
      • 360 Browser
      • Avant
      • Avast SafeZone Browser
      • Baidu
      • BlackHawk
      • Chrome
      • Citrio
      • Comodo Dragon
      • Comodo IceDragon
      • CoolNovo
      • Coowon
      • CyberFox
      • Deepnet
      • Dooble
      • Epic
      • Firefox
      • Internet Explorer
      • Iridium
      • KMeleon
      • Lunascape
      • Maxthon
      • Microsoft Edge
      • Midori
      • Mustang
      • Opera
      • Orbitum
      • PaleMoon
      • QTWeb
      • QupZilla
      • Safari
      • SeaMonkey
      • Sleipnir
      • Superbird
      • Torch
      • UC Browser
      • Vivaldi
      • Waterfox
      • Yandex
    • Mail Clients:
      • Barca
      • Foxmail
      • GMail
      • Incredimail
      • Microsoft Outlook
      • Mozilla Thunderbird
      • Opera Mail
    • FTP Client:
      • 3DFTP
    • Instant Messaging (IM) Applications:
      • ICQ Messenger
      • Pidgin
      • Skype
      • Trillian
      • Yahoo Messenger

その他

スパイウェアは、仮想環境内で実行されると、自身の活動を終了します。

スパイウェアは、以下を実行します。

  • It terminates itself if the following DLL is loaded on its memory:
    • SbieDll.dll
  • It terminates itself if the following DLL loaded on its memory has the following strings in their filepath:
    • \cuckoo\
    • \sandcastle\
    • \aswsnx\
    • \sandbox\
    • \smpdir\
    • \samroot\
    • \avctestsuite\
  • It terminates itself if its filename has a length greater than or equal to 32 characters.
  • It looks for the following strings on HTTP requests:
    • pass
    • token
    • email
    • login
    • sign in
    • account
    • persistent

スパイウェアは、以下のいずれかのユーザ名が感染コンピュータで確認される場合、自身を終了します。

  • cuckoo
  • cuckoo
  • sandbox-
  • nmsdbox-
  • xxxx-ox-
  • cwsx-
  • wilbert-sc
  • xpamast-sc

マルウェアは、自身がデバッグされていることを確認した場合、不正活動を実行しません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.364.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年4月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.365.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年4月6日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF067

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\WindowsNT\CurrentVersion\Run
    • %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Program Files%\{random characters}\{random characters}.exe

手順 7

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Program Files%\{random characters}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.FORMBOOK.THDOEBC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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