TrojanSpy.Win32.FAKECHRO.A
Windows
マルウェアタイプ:
スパイウェア/情報窃取型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
スパイウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
インストール
スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。
- reg.exe add HKLM\SOFTWARE\Policies\Google\Chrome /v IncognitoModeAvailability /d 1 /t REG_DWORD /f
- chromeold.exe --load-extension=%ProgramData%\f16e678e0faed084c70405f14d47bc38
(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\ProgramData" です。Windows Server 2003(32-bit)、2000(32-bit)、XPの場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users" です。 )
他のシステム変更
スパイウェアは、以下のファイルを削除します。
- %AppDataLocal%\Google\Chrome\User Data\Default\Cookies
- %AppDataLocal%\Google\Chrome\User Data\Default\Preferences
(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)
スパイウェアは、以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Google\Chrome
IncognitoModeAvailability = 1
(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)
感染活動
スパイウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
バックドア活動
スパイウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。
ルートキット機能
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません
情報漏えい
スパイウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。
- Google Chrome
スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。
情報の送信先
収集された情報は、以下のWebサイトにアップロードされます。
- http://{BLOCKED}jlcg.x10.bz/{BLOCKED}VjdG9y.php?dXJs={HostName}&cGF0aA={malware directory}&ZGF0YQ={Stolen Information}
その他
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
<補足>
侵入方法
スパイウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。
情報の送信先
収集された情報は、以下のWebサイトにアップロードされます。
- http://{BLOCKED}jlcg.x10.bz/{BLOCKED}VjdG9y.php?dXJs={ホスト名}&cGF0aA={マルウェアのディレクトリ}&ZGF0YQ={窃取した情報}
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.FAKECHRO.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 4
変更されたレジストリ値を修正します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Google\Chrome
- From: IncognitoModeAvailability = 1
To: IncognitoModeAvailability = 0
- From: IncognitoModeAvailability = 1
手順 5
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.FAKECHRO.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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