更新者 : Earle Maui Earnshaw

 別名:

Trojan:Win32/Trickbot (Microsoft); Trojan-Banker.Win32.Emotet.dmie (Kaspersky); Troj/Emotet-BGK (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 システムへの影響:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア/情報窃取型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 483,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2019年9月19日
ペイロード ファイルの作成, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System%\{string1}{string2}.exe → if run with admin privileges
    %AppDataLocal%\{string1}{string2}\Windows\{string1}{string2}.exe → if run without admin privileges
    {string1} and {string2} are randomly chosen from the following strings:
    • chunk
    • counter
    • drawa
    • isve
    • two
    • next
    • mapi
    • rtapi
    • nlsdl
    • defs
    • tenant
    • rstrt
    • window
    • machine
    • mira
    • system
    • stream
    • cursor
    • structs
    • history
    • watched
    • hash
    • report
    • program
    • durable
    • offc
    • rsat
    • folders
    • shell
    • yellow
    • sounds
    • adjust
    • toner
    • tlb
    • sorted
    • loop
    • post
    • txt
    • icons
    • intel
    • inset
    • move
    • reports
    • trc
    • based
    • wim
    • lumber
    • violet
    • dom
    • easy
    • cvt
    • center
    • even
    • readand
    • xinput
    • mem
    • cues
    • layer
    • tools
    • wfd
    • running
    • mail
    • gesture
    • misc

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • {Malware File Path}\{Malware File Name}.exe
  • {Malware File Path}\{Malware File Name}.exe --{8 random Characters}
  • %System%\{string1}{string2}.exe --{8 random Character}
  • %AppDataLocal%\{string1}{string2}\{string1}{string2} --{8 random characters}

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\M{Volume serial number}
  • Global\I{Volume serial number}

自動実行方法

スパイウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
services\{string1}{string2}
ImagePath = %System%\{string1}{string2}.exe

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{string1}{string2}

スパイウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{string1}{string2}
ErrorControl = 0

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{string1}{string2}
DisplayName = {string1}{string2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{string1}{string2}
ObjectName = LocalSystem

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{string1}{string2}
Type = 16

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{string1}{string2}
Start = 2

バックドア活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • the IP address was randomly generated, these are some of the few:
    • {BLOCKED}.{BLOCKED}.64.197:443/{string/s}
    • {BLOCKED}.{BLOCKED}.146.47:443/{string/s} → CnC that the malware can connect successfuly
    Strings are randomly chosen from the following:
    • teapot
    • pnp
    • tpt
    • splash
    • site
    • codec
    • health
    • balloon
    • cab
    • odbc
    • badge
    • dma
    • psec
    • cookies
    • iplk
    • devices
    • enable
    • mult
    • prov
    • vermont
    • attrib
    • schema
    • iab
    • chunk
    • publish
    • prep
    • srvc
    • sess
    • ringin
    • nsip
    • stubs
    • img
    • add
    • xian
    • jit
    • free
    • pdf
    • loadan
    • arizona
    • tlb
    • forced
    • results
    • symbols
    • report
    • guids
    • taskbar
    • child
    • cone
    • glitch
    • entries
    • between
    • bml
    • usbccid
    • sym
    • enabled
    • merge
    • window
    • scripts
    • raster
    • acquire
    • json
    • rtm
    • walk
    • ban

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Computer Name
  • System Locale
  • OS Version
  • Running Processes

その他

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.372.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年9月17日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.373.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年9月18日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

「TrojanSpy.Win32.EMOTET.TIABOFCY」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

不明なレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\services\{string1}{string2}

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\{string1}{string2}.exe
  • %AppDataLocal%\{string1}{string2}\{string1}{string2}.exe

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.Win32.EMOTET.TIABOFCY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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