更新者 : John Anthony Banes
 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 マルウェアは、特定の脆弱性を利用した感染活動を実行します。

  詳細

ファイルサイズ 4,915,200 bytes
タイプ EXE
ファイル圧縮 UPX
メモリ常駐 はい
発見日 2019年8月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、以下の方法でコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\IME\lliltbg.exe (slightly modified copy)
  • %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile\TemporaryFile

(註：%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\＜ユーザー名＞\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\＜ユーザ名＞\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Windows%\lggescur\lliltbg.exe (Modified Copy)

(註：%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、自身（コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したマルウェア）を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

自動実行方法

マルウェアは、以下のサービスを追加し、実行します。

  • Service Name: {random characters}
    Description: {random characters}
    Path to executable: {Malware path and filename}

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.bat
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「batfile」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.cmd
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「cmdfile」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.js
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「JSFile」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.vbs
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「VBSFile」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.VBE
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「VBEFile」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.reg
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「regfile」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
.ps1
(Default) = txtfile

(註：変更前の上記レジストリ値は、「Microsoft.PowerShellScript.1」となります。)

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で確認した以下のサービスを終了します。

  • SharedAccess
  • MpsSvc
  • WinDefend
  • wuauserv

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • Mimikatz:
    • %Windows%\lkbcceulc\Corporate\vfshost.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\Corporate\mimidrv.sys
    • %Windows%\lkbcceulc\Corporate\mimilib.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\Corporate\log.txt
  • Port Scanner:
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\heufwumyi.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\kekzurucp.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\Packet.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\wpcap.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\Result.txt
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\Scant.txt
    • %Windows%\lkbcceulc\lufctctlt\ip.txt
  • EternalBlue, DoublePulsar and Downloader payload:
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\AppCapture32.dll (Malware downloader for 32-bit systems)
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\AppCapture64.dll (Malware downloader for 64-bit systems)
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\docmicfg.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\schoedcl.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\Shellcode.ini
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\spoolsrv.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\svschost.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\vimpcsvc.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\cnli-1.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\coli-0.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\crli-0.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\docmicfg.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\docmicfg.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\exma-1.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\libeay32.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\libxml2.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\posh-0.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\schoedcl.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\schoedcl.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\spoolsrv.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\spoolsrv.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\ssleay32.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\svschost.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\svschost.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\tibe-2.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\trch-1.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\trfo-2.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\tucl-1.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\ucl.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\vimpcsvc.exe
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\vimpcsvc.xml
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\xdvl-0.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials\zlib1.dll
    • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\Logs\{IP Address}.txt
  • Copies of configuration (XML) files:
    • %Windows%\lggescur\svschost.xml
    • %Windows%\lggescur\spoolsrv.xml
    • %Windows%\lggescur\vimpcsvc.xml
    • %Windows%\lggescur\docmicfg.xml
    • %Windows%\lggescur\schoedcl.xml
  • Coinminer:
    • %Windows%\Temp\lfctrclhh\rucuce.exe
    • %Windows%\Temp\lfctrclhh\config.json

(註：%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://wiu.{BLOCKED}xk.me/download.exe

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。

  • http://{BLOCKED}9.{BLOCKED}8.com
  • https://{BLOCKED}ig.me
  • http://v4.{BLOCKED}est.com/api/myip.php

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://wiu.{BLOCKED}xk.me:16666 - for reporting
  • http://uio.{BLOCKED}b.se:63145/cfg.ini - config containing updated Download URL, Mining pool address and report URL.
  • http://qie.{BLOCKED}xk.me:63145/cfg.ini - config containing updated Download URL, Mining pool address and report URL.

マルウェアは、以下の脆弱性を利用して感染活動を実行します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 15.284.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2019年8月7日
VSAPI OPR パターンバージョン 15.285.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2019年8月8日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム（OS）の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル／フォルダ／レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Trojan.Win32.BLUEROH.RPF」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。（註：以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。）

    • Trojan.Win32.BLUEROH.RPE

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\{Application Name}
    • Debugger = %System%\svchost.exe

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.bat
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = batfile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.cmd
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = cmdfile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.js
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = JSFile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.vbs
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = VBAFile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.VBE
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = VBEFile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.reg
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = regfile
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\.ps1
    • From: (Default) = txtfile
      To: (Default) = Microsoft.PowerShellScript.1

手順 7

スケジュールされたタスクを削除する

タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。

  • Task Name: pztwfzuil
  • Task to be Run: %Windows%\IME\{malware name}.exe

Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合：

  1. [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
  2. 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
  3. 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
  4. [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
  5. 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。

Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合：

  1. Windowsタスクスケジューラを開きます。
    • Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
    • Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
  2. 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
  3. 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
  4. 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
  5. 文字列が一致するタスクを削除します。

手順 8

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
  • {random characters}
    • Path to executable: {Malware path and filename}

手順 9

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random numbers}
  • %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
  • %Windows%\lggescur
  • %Windows%\lkbcceulc
  • %Windows%\lkbcceulc\Corporate
  • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC
  • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\specials
  • %Windows%\lkbcceulc\UnattendGC\Logs
  • %Windows%\Temp\lfctrclhh

手順 10

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Temp%\xohudmc.exe
  • %Windows%\lggescur\lliltbg.exe

手順 11

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win32.BLUEROH.RPF」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 12

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。

手順 13

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win32.BLUEROH.RPF」と検出したファイルの駆除を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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