解析者: Roland Marco Dela Paz   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、正規アプリケーションのものとよく似たアイコンを使用し、ユーザがクリックするように促します。

  詳細

ファイルサイズ 30,720 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2010年12月30日
ペイロード メッセージボックスの表示

侵入方法

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\usrinit.exe

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = %System%\userinit.exe,%System%\usrinit.exe

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\userinit.exe,」となります。)

感染活動

マルウェアは、正規アプリケーションのものとよく似たアイコンを使用し、ユーザがクリックするように促します。

画像の表示

マルウェアは、実行されると、以下の画面を表示し、ユーザがデスクトップおよびアプリケーションにアクセスするのを妨げます。


その後、ユーザは、画面に表示された特別料金を課すショート・メッセージ・サービス番号にダイヤルし、「身代金」として料金を支払うよう要求されます。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.768.10
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年1月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.769.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年1月14日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアはルートキット機能を利用するため、通常モードまたはセーフモード下での検出および削除手順では、マルウェアを完全に削除することができない場合があります。そのため、以下の方法で Windows の回復コンソールを使用し、マルウェアを削除してください。

  1. Windows のインストールCDを使用して、コンピュータを再起動します。
  2. [セットアップへようこそ] 画面で、修復の R キーを押します。
  3. キーボードを選択します。
  4. 修復する Windows がインストールされているドライブを選択します(通常は 1 を選択します)。
  5. 管理者のパスワードを入力し、Enter キーを押します。管理者パスワードがない場合は、何も入力せずに Enter キーを押します。
  6. コマンドプロンプトに、以下のコマンドを入力し、[Enter]を押してください。
    del %System%\usrinit.exe
  7. コマンドプロンプトに EXIT と入力し、コンピュータを再起動してください。

手順 3

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • From: Userinit = %System%\userinit.exe,%System%\usrinit.exe
      To: Userinit = %System%\userinit.exe,

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_RANSOM.QOWA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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