解析者: Sabrina Lei Sioting   
 更新者 : Erika Bianca Mendoza

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、"Adobe Reader" および "Adobe Acrobat" 9.4 以前のバージョン 9.x、および 8.2.5 以前のバージョン 8.x 内の脆弱性を利用します。

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

マルウェアは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。 マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 654,375 bytes
タイプ PDF
メモリ常駐 なし
発見日 2011年3月29日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %current%\iso88591 - non-executable file that contains shellcode
  • %UserTemp%\Adobe-.pdf - non malicious PDF file

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

その他

マルウェアは、"Adobe Reader" および "Adobe Acrobat" 9.4 以前のバージョン 9.x、および 8.2.5 以前のバージョン 8.x 内に存在する以下の脆弱性を利用して感染活動をします。

  • CVE-2010-2883

この脆弱性が利用されると、マルウェアは以下のように不正なファイルを作成します。

  • %Program Files%\Common Files\Microsoft Shared\update.exe - detected by Trend Micro as TROJ_DROPPR.FA

(註:%Program Files%は、標準設定では "C:\Program Files" です。)

マルウェアは、作成したファイルを実行します。

セキュリティ対策の面からも以下の説明を参照し、脆弱性を修正してください。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.938.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年3月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.939.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年3月29日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_PIDIEF.OB」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
%current%\iso88591
%UserTemp%\Adobe-.pdf

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_PIDIEF.OB」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。


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