解析者: Christopher Daniel So   
 別名:

Trojan:Win32/Reder.A (Microsoft), Trojan.Neloweg (Symantec), Trojan-Banker.Win32.Neloweg.a (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003, Windows Vista, Windows 7

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy（要注意）に分類しました。

マルウェアは、「BKDR_NELOWEG.DD」を作成します。「BKDR_NELOWEG.DD」は、オンライン取引で交わされる情報を収集することを目的とし、Windows Vista およひ Windows 7上で実行されます。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2012年3月1日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\UDP

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\UDP
v = "{malware version}"

HKEY_CURRENT_USER\UDP
g = "{obfuscated C&C server URL}"

HKEY_CURRENT_USER\UDP
!alt! = "{obfuscated alternate C&C server URLs}"

HKEY_CURRENT_USER\UDP
id = "{random installation GUID}"

HKEY_CURRENT_USER\UDP
i = "{encrypted system information}"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System%\{random file name}.dll - detected by Trend Micro as BKDR_NELOWEG.DD

(註：%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

その他

マルウェアは、作成したファイル "%System%\＜ランダムなファイル名＞.dll" を「名前空間プロバイダ」としてインストールします。これにより、WinSockライブラリが起動すると、このファイルが実行されることとなります。またこの結果、以下のレジストリキーが追加されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004

さらに、以下のレジストリ値も追加されます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
LibraryPath = "%System%\tve32.dll"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
DisplayString = "UDP"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
ProviderId = "{binary GUID}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
SupportedNameSpace = "0c"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
Enabled = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
Version = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\
WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries\000000000004
StoresServiceClassInfo = "0"

マルウェアが作成する以下のファイルは、「BKDR_NELOWEG.DD」として検出されます。

  • %System%\＜ランダムなファイル名＞.dll

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.808.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年3月1日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.809.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年3月1日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_NELOWEG.DD」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告：レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER
    • UDP
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\WinSock2\Parameters\NameSpace_Catalog5\Catalog_Entries
    • 000000000004

手順 4

最新のバージョン（エンジン、パターンファイル）を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_NELOWEG.DD」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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