TROJ_NEBULER.SMK
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003
マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。
マルウェアは、Internet Explorer(IE)のウィンドウを非表示で開きます。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
- %Current Directory%\{malware name}.bat – used to delete the executed malware and batch file
- %System%\passed.txt – non malicious text file
(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)
マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。
- IEXPLORE.EXE
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
MSSMSGS = "rundll32 {malware path and filename},SpXapbF"
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
Data = {dword value}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
LSTV = {hex values}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
BSTV = {hex values}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
MSLIST = {hex values}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
Brnd = {dword value}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
SSTV = {hex values}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
MSSMGR
SCLIST = {hex values}
感染活動
マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。
ダウンロード活動
マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。
- http://{BLOCKED}fseher.net/img/cmd.php
- http://{BLOCKED}ft.net/img/cmd.php
その他
マルウェアは、IEのウィンドウを非表示で開きます。
マルウェアは、上述の不正なWebサイトから他の不正なファイルをダウンロードする機能を備えています。ダウンロードされたファイルは、以下のディレクトリに保存されます。
- %User Temp%
(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)
ただし、情報公開日現在、ファイルのダウンロードは確認されていません。
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- m3d5rt10
このマルウェアが作成する無害なファイルの詳細は以下のとおりです。
- %Current Directory%\<マルウェア名>.bat – 実行されたマルウェアおよびバッチファイルを削除するために利用されます
- %System%\passed.txt – 無害なテキストファイル
上記のバッチファイルは、以下のコードを含んでいます。
Retry
del "c:\_virus\winwki32.dll"
if exist "c:\_virus\winwki32.dll" goto Retry
del "c:\_virus\winwki32.bat"
exit
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_NEBULER.SMK」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- MSSMSGS = "rundll32 {malware path and filename},SpXapbF"
- MSSMSGS = "rundll32 {malware path and filename},SpXapbF"
手順 5
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
- MSSMGR
- MSSMGR
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- %Current Directory%\{malware name}.bat
- %System%\passed.txt
手順 7
「TROJ_NEBULER.SMK」として検出されたファイルを検索し削除します。
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_NEBULER.SMK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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