解析者: Roland Marco Dela Paz   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、Adobe Flash Playerのゼロデイ脆弱性を悪用します。Flash PlayerおよびAdobe Reader、Acrobatの複数のバージョンに存在する脆弱性が攻撃の対象となるため、このアプリケーションがインストールされている多くのコンピュータ上でのマルウェア感染率が高まります。

マルウェアは、トレンドマイクロの製品で「BKDR_AGENT.WMP」および「BKDR_SHARK.WMP」として検出されるファイルを作成します。マルウェアは、埋め込まれたFlash ファイル(拡張子SWF)を含んでおり、このFlash ファイルは、「SWF_EXPLOIT.WMP」として検出されます。

マルウェアは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 176,144 bytes
タイプ DOC
発見日 2011年4月12日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、大量送信されたスパムメールに添付されて、コンピュータに侵入します。

作成活動

マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。この脆弱性が利用されると、マルウェアは不正なファイルを作成します。

  • Unspecified vulnerability in Adobe Flash Player, Reader, and Acrobat

作成活動

マルウェアは、上記の脆弱性が利用されると、以下の不正なファイルを作成します。

  • %User Temp%\{random file name}.tmp - detected as BKDR_SHARK.WMP
  • %User Temp%\svchost.exe - detected as BKDR_AGENT.WMP
(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

その他

マルウェアは、作成したファイルおよび組み込まれたFlash ファイルを実行します。

マルウェアは、以下の無害な文書ファイル "%User Temp%\AAAA" 作成し、開くことで、自身の不正活動を隠蔽します。

マルウェアは、実行後、自身を削除し、上記の文書ファイルに置換します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.968.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年4月12日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.969.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年4月13日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_MDROP.WMP」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\AAAA

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_MDROP.WMP」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

註)セキュリティ対策の面からも以下の説明を参照し、脆弱性を修正してください。


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